実写『バババ』吉沢亮&板垣李光人、起用の理由は?「たつの湯」撮影の裏側公開
一方、葵を演じる原菜乃華は吉沢の演技に笑いが止まらなかったようで「おもしろくて、笑いをこらえるのに必死でした。とくに初日は笑いに対する免疫がない状態だったので、たくさん迷惑をかけたと思います(笑)。私の方面にカメラが向いている時は我慢できるのですが、吉沢さんにカメラが向いている時は笑ってしまって(笑)」「蘭丸がザビエルみたいなポーズで登場するシーンでは、ドライ(リハーサル)の時から笑いが止まりませんでした。今回至近距離の撮影が多いので辛かったです(笑)」と楽しそうに述懐。
そして、蘭丸を“恋敵”と勘違いし、「何チューしようとしてるんだよ!」と慌てる高校生の李仁を演じるのが板垣李光人。「森さん、僕たち恋のライバルだね!」「僕、負けないから!」とライバル宣言するピュアさは、蘭丸を「的外れすぎてむしろかわいい!」と悶絶させる。板垣の実年齢は22歳だが、まったく違和感なく15歳を演じて見せている。李仁役についてはそもそも原作者の奥嶋が板垣李光人本人をイメージし、名前までとっていることから板垣のキャスティングは「一択」だったという。
鴨井は「原作者がイメージされていたこともあって実際演じていただくと、板垣さんでしかありえなかったですね。李仁が肝の作品でもあってそこがバシッとハマったので、この作品がある程度見えたなと。吉沢さんとの相性もばっちりで、最高としか言いようがない。大河ドラマなどでも共演されていて、クランクイン前も食事に行かれたりしたそうです。ちなみに、原作では幼少期の李仁は奥嶋さんの息子さんをモデルにされているそうです」と語り、井上も「お客さんにも李仁をかわいいと思わせないと作品が成立しないので、無類のかわいさを備えた板垣さんしかいないと……。受けていただけなかったらどうしようという思いでしたね」と安堵した様子だ。
なお、板垣自身は「今まで色々な映像作品に出演させていただきましたが、新しい感覚がありました」と言い、「李仁の感情の流れとして作品の中でこういう風にしたいとか、このセリフはここに足したほうがいいんじゃないかみたいな部分は僕からもアイデアを出しました。撮影を重ねていくと段々自分でもコメディシーンのモード的なところを出せるようになっていきましたが、基本的に李仁は普通でいようという思いはありました。李仁以外の皆さんはコメディシーンが多く、面白く演じられていたので、そういう様子を見て、ちょっといいなとは思いました(笑)」と撮影を振り返っている。(取材・文:編集部・石井百合子)