ビザの第4・四半期決算、大幅増益に 純収入も12%増
[29日 ロイター] - 米クレジットカード大手のビザが29日発表した2024年第4・四半期(7―9月期)決算は純利益が53億2000万ドルと、前年同期の46億8000万ドルから大幅に増えた。1株当たり利益も2.65ドルと、前年同期の2.27ドルから増えた。 景気減速への懸念がある中でも、旅行や外食でのクレジットカード利用が好調だったのが増益要因。純収入も前年同期比12%増の96億2000万ドルとなった。 ビザの株価は29日の時間外取引で2.5%上昇した。 決済額は為替変動の影響を除くベースで8%増加。クロスボーダー決済額も欧州域内を除くベースで13%伸びた。 米国では金利上昇にもかかわらず個人消費は引き続き底堅く推移している。アナリストは景気がソフトランディングして信頼感が高まり、消費が再び伸びると予想している。 2025年9月期通期の調整後純収入伸び率は1桁台後半から2桁台前半になると予想している。LSEGがまとめた市場予想は10.8%増。 調整後の1株当たり利益の増加率は2桁台前半になると予想。LSEGがまとめた市場予想は11.7%増を見込んでいる。 米司法省は今年9月、ビザがデビットカード市場で加盟小売店に自社の決済ネットワーク利用を強要したり、ライバルになりそうな企業に対価を支払って参入回避の取り決めをしたりして公正な競争を妨げ、反トラスト法(独占禁止法)に違反したとしてビザを提訴した。ビザは提訴内容について正当ではないと反論している。