左目を失明した2児の母「子どもの姿も見れなくなってしまう…」右目も徐々に視野が欠けていく恐怖の中、母がとった選択とは
前向きに生きる姿を見せたい 考え方を変えてくれた子どもたちの存在
現在は右目の視力低下を治療により遅らせながら生活している山岸さんですが、以前は「両目とも見えなくなったら人生終わりだ」と思っていたそうです。 しかし、緑内障の診断がおりた今「なってしまった事実はいくら嘆いても変えられない」「自分が今、できることをやる!」と前向きな姿勢でいます。そのように思えるようになったのは、お子さんたちの存在が大きく影響しているようでした。 山岸さんはもともとマイナス思考で何事も考え込んでしまうタイプだといいます。自分自身のことや病気のことをなかなか受け入れられず、悩んでいた時期が長かったそうですが、お子さんが生まれたことをきっかけに考え方が変わってきたといいます。 「後ろ向きな発言ばかりしていると自然と上手くいくことも上手くいかなくなるんです」 「マイナス思考でクヨクヨ悩んでいる姿より、病気でも人と違う見た目でも前向きに生きている姿を子どもたちに見せたい」 そんなふうに考えられるようになり、山岸さんはある大きな挑戦をします。
1分1秒でも長く子どもたちの成長を見ていたい
山岸さんはもしかすると、他の人より早い段階で子どもたちの姿を目で見ることができなくなってしまうかもしれません。そんな不安と日々戦う山岸さんに、家族や子どもたちとやりたいことを聞きました。 「旅行したり、おいしいものを食べたり家族と楽しい思い出をいっぱい作りたいです」と答えてくれました。現在は家族でディズニー旅行に行くためにがんばっているのだそう。 不安を抱える中でも、クヨクヨせずとても前向きな回答に勇気をもらえますね。 視野が狭いことで遊び場で走ってきた子どもとぶつかってしまったり、保育園の掲示板の中のお子さんの名前が見つからず一苦労したりと子育てをする中でも度々神経を使うそうです。 母親の病気について、子どもたちはどう感じているのでしょうか。 最近になって、4歳の息子さんが「ママ、こっちの目、どうしたの?」と、自分の目の様子と違うことに気づいて尋ねてくることが増えたそうです。そんなとき山岸さんは、病気のこと、視力がなくて見えないことをしっかり伝えるように心がけているのだそうです。 そうすることで幼いながらも自分なりに理解し、階段を降りるときに何も言わなくても手を貸してくれ、助けてくれることもあるそうです。 「大好きなママが困っているなら助けたい」お子さんのその気持ちが自然に生まれてくるのは、山岸さんがお子さんとしっかりと向き合って気持ちを伝えあっているからなのでしょうね。