中国軍が台湾周辺で軍事演習 民進党「強く非難」 国民党「強い遺憾」表明
(台北中央社)中国人民解放軍が台湾を取り囲む形で軍事演習を実施すると発表したのを受け、民進・国民両党は14日、それぞれコメントを出した。与党・民進党は「挑発的軍事演習を強く非難する」とし、最大野党・国民党は「強い遺憾」を表明した。 民進党は報道資料で、中国が「再び理性的でない挑発的手段で、民主主義や自由、平和、繁栄を固く追い求める台湾の人々を理由なく脅迫したことを強く非難する」と表明。「これらの好戦的行為こそが真の頑冥不霊(頑固で無知なこと)だ」と批判した。 また、中国の深刻な挑発行為に「台湾の人々は屈しない」とし、中国政府に対し、「中華民国台湾の存在、両岸(台湾と中国)が互いに隷属しないという台湾海峡の現況を正視すべきだ」と訴えた。その上で、労力と財を無駄にし、人に損害を与えて自分の利益にもならない「文攻武嚇」(言葉で攻撃、武力で威嚇)行為を即刻放棄し、両岸と地域の平和、安定を守る上で負うべき責任を引き受けるよう呼びかけた。 国民党の広報担当者、楊智伃氏は、中国大陸が軍事演習で台湾を脅しており、軍事演習は「地域の安全に深刻な影響を与えている」と批判。両岸の人々の感情を傷つけるものだとし、党として「強い遺憾」を示した。 同党は関連情勢に厳正な関心を向けているとし、各方面が人々を思いやり、衝突を激化させないよう抑制することを望むとした。 (葉素萍、王承中/編集:名切千絵)