シリア・アサド政権、崩壊の危機 大統領、航空機で首都離脱か
【エルサレム共同】ロイター通信によると、シリア反体制派は8日、首都ダマスカス進攻を開始したと表明した。ロイターはまた、シリア軍関係者2人の話として、アサド大統領が航空機でダマスカスを離れたと報じた。行き先は不明。軍司令部が幹部に対しアサド政権が崩壊したと伝達したとも伝えた。政権は崩壊の危機に直面。ジャラリ首相は8日、インターネット上の声明で「人々から選ばれた指導部と協調する準備ができている」と述べ、政権移譲に協力する考えを示した。 反体制派は第3の都市、中部ホムスを掌握したと表明。反体制派の指導者は「シリアの暗黒時代は終わった」として政権が崩壊したと主張した。 シリア内戦は最近までアサド政権側が国土の大半を掌握し、軍事的優位を固めていたが、11月27日に攻勢を開始した反体制派は10日余りで北部、中部の要衝を相次いで制圧。政権への包囲網は急速に狭まっている。 米CNNは首都でアサド大統領の所在が分からないと報道。ロイターは欧米当局者の話として、アサド政権は近く崩壊する可能性があると伝えた。