芸能リポーターが明かす「ピーコさんの人情」…辛口コメントの裏には弱者に対しての深い愛情が
敗血症による多臓器不全のため、79歳で亡くなったピーコさんは多才なタレントで、シャンソン歌手でもあった。 篠山紀信さんも坂田利夫さんに続き…27年間で8.3倍増の「老衰」とは穏やかな最期なのか? 1945年、横浜市生まれ。映画評論家のおすぎ(79)は一卵性双生児の弟で、テレビでは歯に衣着せぬコメンテーターとして人気を集めた。フジテレビ系朝のワイドショー「おはよう!ナイスデイ」もそのひとつ。芸能リポーターの平野早苗さんが言う。 「ピーコさんとは『ナイスデイ』のときからのお付き合いですが、『ヒラメー、ヒラメー』って、いつも私をあだ名で呼びかけてくれました。番組が終わると『あのコメントどうだった?』と聞いてきたりして、辛口の中にも相手を突き放していないかといつも気にされていました」 おなじ「ナイスデイ」でリポーターの小柳美江さんは「人の気持ちがよく分かる人でしたね。私は本番のVTR中によくファッションチェックされて、おかげで私のファッションセンスが向上したと思ってます」 仕事仲間とはプライベートでも親しくしていた。 「数人で食事会をした時に、数万円もする高級ワインをごちそうしていただいたりもしました。ご自宅で手料理をごちそうになったとき、コンビーフ入りのカレーがとてもおいしくて、それから私も真似してつくるようになりました」と平野さん。晩年は苦労もしたようだが、こう振り返った。 「たしか2016年、地下鉄で偶然お会いした時は『番組の調子はどうなの? 皆は元気? あのネタは面白くないねぇ』などと、気さくにお話しくださって。出演がなくなっても、番組のことを気にかけてくださっていたんです。あれがお会いした最後になるとは……。『またね』と手を振って別れた時の笑顔が、思い出されます」 ピーコさんは昨年6月から施設暮らしをしていて今年の8月、敗血症のため入院。9月3日に病院で息を引き取っていた。 「ピーコさんには障害があるお姉さまがいらしたのですが、シャンソンコンサートの時に紹介してくださり、とても仲の良いきょうだいでした。辛口コメントで知られていたような、強烈な個性の中には、実は弱者に対しての深い愛情が隠れているということを実感したものです。ピーコさん、もう一度お会いしてお礼が言いたかったです」(平野さん) おすぎはピーコさんとは別の高齢者施設に入居中で、身内で執り行われた密葬には参列しなかったそうだ。 ◇ ◇ ◇ ピーコさんの死を、弟・おすぎは認識できていないとの報道がなされている。●関連記事【もっと読む】「おすぎとピーコ」の騒動は他人事じゃない…芸能人を脅かす“老後問題”の深刻…では、認知症を患っているおすぎを含め、芸能人の老後問題について伝えている。