マツダ、新型4気筒エンジン「SKYACTIV-Z」2027年中市場投入へ ラムダワン燃焼を使い広いレンジでスーパーリーンバーン燃焼を実現
■ ラムダワン燃焼を使う「SKYACTIV-Z」エンジンを開発 マツダは11月7日、「SKYACTIV-G」や「SKYACTIV-X」の後継である新型4気筒エンジン「SKYACTIV-Z」エンジンを開発中であることを明らかにした。同日開催された、2025年3月期第2四半期決算説明会の中で2030年に向けた経営方針の進捗について報告されたもので、2027年中の市場投入を目指して開発を進めていくとしている。 【画像】「CX-50」へのトヨタ製ハイブリッド搭載に続いて、次期「CX-5」にはマツダ製ハイブリッドを搭載するなど、マルチソリューションラインアップを強化させる 「SKYACTIV-Z」エンジンは、理論燃焼であるラムダワン燃焼を使い、低回転から高回転まで広いレンジでスーパーリーンバーン燃焼を実現することで高い熱効率を実現し、優れた環境性能と走行性能を提供。 欧州ユーロ7や米国LEV4・Tier4などの厳しい環境規制に適合できるこのエンジンを2027年中の市場投入を目指して開発を進め、将来は直列6気筒エンジンにも、この新型エンジンの燃焼技術を移植して環境性能を高めていくとしている。 また、電動化時代にもマツダの看板技術である内燃機関は進化を続けると、ロータリーエンジンのエミッション適合性開発は、大変困難な挑戦に果敢に挑み、よい進捗をしていることを報告。エンジン全体については、選択と集中を行ない、種類数全体は段階を追って集約を進め、大幅な効率化を図る計画とした。 ■ 次期「CX-5」はマツダ製ハイブリッド搭載 内燃機関の開発計画と合わせて、電動化商品の開発計画に関するロードマップも公開され、電動化マルチソリューションラインナップとして、まず「CX-50」にトヨタ製のハイブリッドシステムを搭載したモデルを追加し、まもなく市場投入することが示された。 一方、次期「CX-5」については、自社製のマツダハイブリッドシステムを搭載する予定。また、ラージ商品にもこの自社ハイブリッドシステムの技術要素を展開することを検討していくとしている。 マツダ初のBEV専用車台を採用するバッテリEVについては、2027年に導入予定。BEV専用車台を活用し、高い共通構造、低い投資で、PHEVの商品へ派生させることも検討される。 中国の長安汽車との合弁会社「長安マツダ」で製造する「MAZDA EZ-6」はBEVとレンジエクステンダーEVの2つの動力を用意して、中国で市場導入準備を開始している。また、合作商品第2弾であるクロスオーバーSUVの開発も順調に進捗していることが報告された。
Car Watch,編集部:椿山和雄