筑波大は痛い敗戦、残るは最終節…逆転Vへ「大量得点」で明大にプレッシャーをかける
第98回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)は9日と10日に第21節(全22節)の6試合を行った。2連覇を目指す2位の筑波大は10日に横浜市の桐蔭学園多目的グラウンドで桐蔭横浜大と対戦し、0―1で敗戦。首位の明大は9日に日大と引き分けた。14勝7分けで勝ち点49の明大を14勝4分け3敗で勝ち点46の筑波大が追う展開。最終第22節は16日に4試合、17日に2試合が組まれている。 無情のホイッスルが鳴り響いた。筑波大は、勝てば、トップの明大に勝ち点で追いつくことができたが、0―1で桐蔭横浜大に敗れた。痛恨の黒星。試合終了の瞬間、筑波大の選手の多くがピッチの上に崩れ落ちた。 攻めながらもゴールが遠かった。前半のシュート数は桐蔭横浜大の2本に対し、筑波大が10本。押し込む中で、迎えた27分に逆に一発を浴びた。 筑波大のトップ下としてプレーしたMF田村蒼生(そうき、4年・柏U―18)は肩を落としながら、「桐蔭横浜は(前半の少ない)チャンスで決めましたけど、筑波は(多くのチャンスで)決め切れなくてっていう感じです」と振り返った。ドリブルを得意とし、来季からの湘南加入が内定している田村にも好機があった。前半9分、相手をあざ笑うかのようなキックフェイントでマークを外したあと、中央から右足ミドル弾を放ったが、惜しくもGKに阻まれた。 「自分の形だったので、決めたかったですし、悔しかったです」 お膳立て役としても不完全燃焼に終わった。 「ウッチー(横浜Mユース出身の2年生FW内野航太郎)に点を取らせたいっていう思いがあった中で、うまくアシストできなかったです」 前節終了時点での明大との勝ち点差が2から3に、得失点差が5から6に、それぞれ開いた。残すは1戦のみ。2シーズン連続リーグ制覇の目標達成が難しくなったが、「(可能性が)ゼロになったわけではないので」と決してあきらめない。 「明治のことはあまり気にせず、自分たちの最後の1試合に集中して、すべてを出したいなっていう思いです」 17日に最終決戦が待っている。東京都北区の味の素フィールド西が丘で行われる第1試合で筑波大と駒大が戦い、第2試合で明大と流通経大が相まみえる。背番号14は、「(自身が来季からプレーする)Jリーグで通用するためには、大学リーグで(ほかの選手との)圧倒的な違いを見せないといけないです。最後のリーグの試合も、(個人の)数字にこだわって、やっていきたいと思います」と、気合を入れた。 人事を尽くして、天命を待つ―。筑波大が逆転Vを果たすにはまずは「大量得点」(田村)で駒大を退け、勝ち点で明大に並ぶしかない。首位チームに少しでもプレッシャーをかけたい。
中日スポーツ