音楽プロデューサー松尾潔・曙が活躍した「平成の大相撲ブーム」語る
貴乃花さんだけはストイックなイメージで、相撲の道で最年少の理事になりましたが、伝え聞くところによると、年功序列が支配的な協会で浮いてしまいました。おまけに、後ろ立てだった元北の湖が亡くなって、居場所を失ってしまったと言われています。 3人それぞれの生き様は、横綱を取ったところからの先が長い、ということを教えてくれているようです。 ■最高のライバル 曙さんの逝去に際し、平成の盛り上がったころの相撲界を久しぶりにじっくり思い出して、改めて曙と貴乃花はいいライバル関係だったと思いました。 2人の対戦を動画で見直してみました。2人は現役のときに42回、本場所でぶつかっていて、その対戦成績はというと、21勝21敗なんですよ。もう完全にガチライバルですよ。本当にすごい時代があったんだなと思います。最初は曙が先行してたんですが、年下の貴乃花がどんどん体も大きくなって力もつけてきて、最終的には五分になりました。 もうひとつ、相撲ファンの間では有名な話ですが、曙は「もう引退か」と言われた後にも、頑張って縄跳びとかをして体を鍛え、優勝を二つ積み重ねたんです。こうした記憶とともに、今の相撲界に新しい未来があることを、僕は楽しみにしています。
RKB毎日放送