主題歌担当のドラマ「クリスマス・イヴ」は「テレビの前で正座して観ていた」 辛島美登里が語った大ヒットの裏側
人生には何でも限りがある
コロナ禍の自宅待機中から朝ヨガが日課になり「ストレッチしながら体の声を聞くことは大事ですね」と笑う。瞑想の時間が曲作りにもプラスに働いているようだ。そしてもう1つ、コロナ禍を経て気付かされたことがある。 「ライブって、お客さんに向かって歌うものと思っていたけれども、コロナ禍の無観客配信ライブで(お客さんがいることを)想像して歌うのもライブの一つなんだなあって少し思いました。ただ、時が過ぎてリアルで開催できるようになると、満席のコンサート会場を見て、その場で奏でる音楽があり、拍手がそのまま届く、この形態が正しいコンサートの姿だとは改めて感じましたね。 聴きたいものを聴くために、チケットを買って会場に出向いてくれる。そして人生には何でも限りがあることを痛感しました。それを思うと、今できることを今やらないといけないという気持ちが強くなりました」 今年3月にはデビュー35周年を記念し、10年ぶりのオリジナルアルバム「Coral」を発売。そのアコースティックアレンジによるオータムコンサートが10月に待っている。 「年齢的にはアコースティックになりがちな面もありますが、やっぱりポップなものは気持ちもワクワクします。春のツアーは実際に楽しかったし、そういう音楽を作っていきたい」 その一方で、やはり年齢を重ねた、人に寄り添うアコースティックの音色も大切で、「その両輪で音楽を続けていきたい」と話す。12月14日には東京・日本橋三井ホールで恒例のクリスマスコンサートを開催することも決まった。 今年5月29日からはサブスクでの楽曲の配信が解禁され、さまざまな場面で、多種多様な辛島の曲を聴けるようになった。またライブではポップ、アコースティックといった異なる表情を持つ楽曲も楽しめることになりそうだ。 *** 今年もまだまだ活躍が続く辛島。【「サイレント・イヴ」の辛島美登里 大学時代までは「就職して、見通しの明るい人と結婚するのが一番いいと思っていた」のに…】では、大学時代にコンテストで優勝した後、ようやく日の目を見る頃までを回想している。 デイリー新潮編集部
新潮社