トヨタ、最終戦前日にWECチームディレクターの退職を発表
トヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパ(TGR-E)は10月30日、短い声明を発表し、WEC世界耐久選手権のチームディレクターを務めてきたロブ・ロイペンがTGR-Eを離れると明らかにした。 【写真】WEC最終戦バーレーンに向け、BoP(性能調整)が緩和されることになったトヨタGR010ハイブリッド 声明は、2024年のWEC最終戦バーレーンの走行開始前日に発表された。同社によると、これは「双方の合意」によるものだという。 彼は正式には2024年末をもってこの組織を去るが、チーム内での彼の運営上の役割は、即刻停止されている。 声明には、「ロブは30年近くにわたりTGR-Eとトヨタのモータースポーツに多大な貢献をしてきた。当社は心から感謝の意を表すとともに、彼の人生の次のステップでの成功を祈っている」と記されている。 ロイペンは1995年にこの組織に加わり、長年にわたってドイツ・ケルンを拠点とするトヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパの事業の柱となり、チームディレクターの地位まで昇進。2018年から2022年にかけてル・マン24時間で5連勝を飾るなど、WECとル・マン24時間レースにおける数々の成功を指揮してきた。 トヨタでは、今年はじめに長年テクニカルディレクターを務めたパスカル・バセロンが退任、デビッド・フルーリーが後任に就いている。今回のロイペンは、トップマネジメントから今年ふたり目の退任者となった。 なお、声明のなかではロイペンの後任については触れられていない。 彼は今年、WECのスポーティングレギュレーション6.2.1条で禁止されている、BoP(性能調整=バランス・オブ・パフォーマンス)に関する批判コメントをメディアに漏らしたことにより、執行猶予付きで1万ユーロ(約165万円)の罰金を科せられていた。 [オートスポーツweb 2024年10月30日]