レッドとイエローだけじゃない!? コパ・アメリカ2024で「ピンクカード」の導入が決定
選手の脳を守るルールが広がる
CONMEBOL(南米サッカー連盟)は、2024年6月にアメリカで開催されるコパ・アメリカ2024でピンクカードを導入することを発表した。 ピンクカードは大会規約によると、サッカー選手の健康に配慮するため、頭部外傷および脳震盪が疑われる場合の交代は、通常交代枠の5回の交代とは別に、1試合につき1チーム1回まで追加の交代枠が与えられるものだという。このルールでは、チームは主審または第4審判に通告することが義務付けられており、審判はシステムの一部としてピンクのカードを提示することになるようだ。 また、脳震盪などによるピンクカードの適用で選手交代が行われた時点で、相手チームにもルールに基づく追加の選手交代及び追加の交代枠が与えられることとなっている。 加えて、脳震盪の疑いがある選手は交代後ピッチに戻れず、交代後はドレッシングルームまたはメディカルセンターに必ず運ばれることとなる。脳震盪の疑いのある選手が発生した場合、チームドクターは試合後24時間以内に、交代したか否かにかかわらず、脳震盪アセスメントの詳細を記したフォームに記入し、CONMEBOLのメディカルコミッションに送付することが義務づけられている。 CONMEBOLの動きは、サッカーの統括団体が頭部外傷や脳震盪に関する規則を強化するよう圧力を強めていることを受けてのものであり、ピンクカードの導入は、国際フットボール協会理事会(IFAB)が3月に脳震盪による交代要員の常設を承認したことを受けたものである。 このルールは正式には7月1日から施行されるが、同団体によれば、それ以前に開始された競技大会は、より早く規約を実施することができるという。これにより、6月20日から7月14日まで開催されるコパ・アメリカでピンクカードが使えるようになった。 イングランドではフットボール協会(FA)が小学生の年代にあたる11歳以下の全試合で、子供の脳に悪影響を与える恐れがあるとして意図的なヘディングを禁止する方針を固めている。各国・地域で年代を問わず、脳を守るルールが広がりつつある中で、このピンクカードが選手の健康を守りながら交代枠の公平性を担保する有効な手段となることが期待される。
構成/ザ・ワールド編集部
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