【有馬記念】ドウデュース武豊“有終V請負人”が記録ずくめVゴールでの大団円狙う
有馬記念(G1、芝2500メートル、22日=中山)の最終追い切りが18日、東西トレセンで行われた。 レジェンド武豊騎手(55)が“50代最高の名馬”ドウデュースの花道を飾る。馬場の出口まで足を運び、現役最後の追い切りを終えた相棒を出迎えた。馬上の前川助手から「完璧です」と報告を受けると相好を崩した。 「3年半近く自分の中心にいた馬」「勇気をもらえる馬」「本当にファンの多い馬」-。公式会見でも言葉に愛着がにじんだ。50代で挙げたJRA・G1・7勝中5勝を占める。アンチエイジングの原動力としてかけがえのない存在だった。 「悔しい思いも何度も何度もあって、そのたびにまた勝ってくれて。50歳を過ぎて、こういうすごくいい馬と出会えて、楽しかったし、すごく励みになった」 だからこそ、引退式で大団円を迎えたい。90年オグリキャップ、06年ディープインパクト、17年キタサンブラック。名馬たちのラストランを彩ってきた「有終V請負人」の腕が鳴る。 「前走はあらためてポテンシャルの高さを感じる内容。もう次がないわけなので、不利のない悔いのないレースをしたい気持ちが強い。最後もいい形で勝って終わりたい」 歴代最多の有馬記念5勝目、史上5頭目の連覇、20年ぶり3頭目の「秋古馬3冠」制覇。記録ずくめのVゴールで、堂々の終幕を演出する。【太田尚樹】