100以上のカバーを生んだ映画『バグダッド・カフェ』の名曲「コーリング・ユー」、その制作秘話が明らかに
1989年に日本公開された映画『バグダッド・カフェ』のテーマ曲にして、音楽史に刻まれる名曲「コーリング・ユー」の制作秘話がBillboard JAPAN独占で明らかにされた。 その他の画像 今年3月に亡くなったパーシー・アドロン監督監修のもと4Kレストアされ、12月13日からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開となる同作。そのテーマ曲「コーリング・ユー」は、1989年の【第61回アカデミー賞】歌曲賞にノミネートされ、その後、ホリー・コール、バーブラ・ストライサンド、セリーヌ・ディオン、ジョージ・マイケル、ジェフ・バックリィ、ナタリー・コール、そして日本ではJUJU、村治佳織など、世界で100以上のカバーバージョンを生んだ音楽史に刻まれる名曲だ。 その「コーリング・ユー」の始まりは、『バグダッド・カフェ』の企画中に監督夫妻が観たゴスペル・ミュージカル『コロノスのゴスペル』だったという。 『コロノスのゴスペル』に惚れ込んだ監督は、作曲家のボブ・テルソンに「この映画のために、激しく恋しがるような、それでいてとても自由な、現代のゴスペル・ソングみたいな曲を作ってくれないか」と依頼。テルソンは曲を書くまでにかなりの時間を要したが、別れたガールフレンドが電話に出てくれない悲しい夜に、10分で「コーリング・ユー」を作ったそう。そしてその歌い手は、ミュージカル『コロノスのゴスペル』に出演していた歌手ジェヴェッタ・スティールとなった。 監督は「この歌は映画と一心同体だ。初めて聴いたときは涙が止まらなかった。僕だけじゃなく、その場にいたスタッフ全員が泣いていた。セリーヌ・ディオンもバーブラ・ストライサンドも誰も彼女の足元にも及ばないくらい、ジェヴェッタの歌声はすばらしい!!!」と絶賛したそうだ。 なお、『バグダッド・カフェ 4Kレストア』の上映劇場(一部除く)では12月13日より、物語の舞台となるモハヴェ砂漠にポツンとたたずむオアシス“バグダッド・カフェ”の看板のロゴをプリントしたTシャツ(4色)とマグカップといったオリジナルグッズを販売するとのこと。また、公開初日には4枚つづりのポストカードセットが一部劇場を除く上映劇場で本作の鑑賞者に先着でプレゼントされる。 ◎映画情報 『バグダッド・カフェ 4Kレストア』 12月13日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開 監督: パーシー・アドロン 脚本:パーシー&エレオノーレ・アドロン 出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ジャック・パランス、CCH・パウンダー、ほか 主題歌:「コーリング・ユー」ジェヴェッタ・スティール (c) 1987 / Pelemele Film GmbH - Pro-ject Filmproduktion im Filmverlag der Autoren GmbH & Co. Produktions-Kommanditgesellschaft Munchen - Bayrischer Rundfunk/BR - hr Hessischer Rundfunk