「男・山根」を追悼 京都で日本ボクシング連盟前会長しのぶ会…長原成樹「かわいらしいおじいさんだった」
アマチュアを統括する日本ボクシング連盟の前会長で、肺がんのため今年1月に死去した山根明氏(享年84)をしのぶ会が6日、京都・KBSホールで行われ、約200人のファン、関係者が10カウントのゴングで故人をしのんだ。 リング上での追悼セレモニーには、山根氏と親交のあったお笑いタレント・長原成樹、元テコンドー選手で格闘家の江畑秀範らが出席した。長原は「男・山根」の触れ込みでタレント活動をしていた4、5年ほど前に知り合ったといい、「かわいらしいおじいさんだった。24時間ずっとボクシングのことを考えていた。そんな強い方が病気に勝てなかったが、多分、本人は悔いを残さず天国に行ったと思います」と、しみじみと語った。 また、山根氏が生前の2022年に俳優として出演した日豪合作のコメディー映画「A MOVIE MAKING DISASTER」(年内公開予定)の一部映像も披露された。 山根氏は11年2月に日本ボクシング連盟会長に就任。12年のロンドン五輪では村田諒太のミドル級初の金メダル、清水聡のバンタム級銅メダルと、日本勢初の1大会複数メダル獲得に尽力した。しかし18年、助成金不正流用や「奈良判定」と呼ばれた不正な審判などで告発され、社会的問題に発展し、会長を辞任。19年に日本連盟から除名処分を受けた。 その後は独自にプロボクシング新団体「ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ(WYBC)」設立を発表。「男・山根」の強烈なキャラクターでタレント活動にも励んだ。 この日はWYBC現会長で、WYBC・WBF世界ヘビー級王者の高橋知哉が、イングランド・ベアナックルファイト元王者のフランシス・メシア(ペルー)と追悼試合を行い、2RでTKO勝ちした。高橋は「山根会長は天国で見守ってくれていると思います」と感謝を込めた。
報知新聞社