日産、タイで１０００人を削減・配置転換へ…日本勢の「牙城」でも中国ＥＶに勢い
日産自動車は２０２５年秋までに、タイにある東南アジア最大の生産拠点を縮小する方針を固めた。販売不振を受けた対応で、二つの完成車工場を一部で集約し、約１０００人の現地従業員について削減や配置転換を行う。今月発表した世界で９０００人を削減するリストラ策の一環となる。 【写真】中国新興ＥＶメーカーの新型車
日産関係者によると、現地のサプライヤーに２０日、縮小の方針を伝えた。具体的には、第１工場（年間生産能力２２万台）での生産を一部取りやめ、第２工場（同１５万台）に集約する。閉鎖はせず、削減する人員数などの詳細は今後詰める。
２３年のタイでの販売台数は、前年比２７・１％減の１万６４２３台に落ち込んでいた。タイは、日本勢の「牙城」とされる市場だが、中国勢が近年、電気自動車（ＥＶ）の販売を伸ばしている。ホンダやＳＵＢＡＲＵ（スバル）、スズキもタイ工場の閉鎖や集約を進めている。
