衆院選挙で各党が掲げる最低賃金引き上げ目標の問題点
目指すべきは構造的賃上げ
各党は、最低賃金の引き上げを目指すのではなく、実質賃金が上昇する経済環境を作り出すことを第1に目指すべきだ。それが、岸田前政権が掲げた「構造的賃上げ」の実現である。そのためには、労働市場改革などを通じた労働生産性向上が欠かせない。 今回の自民党の選挙公約では、リスキリング、ジョブ型雇用の促進、労働移動の円滑化からなる労働市場改革が掲げられている。これは、岸田政権の「三位一体の労働市場改革」を継承したものであり、この点は適切だ。 木内登英(野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト) --- この記事は、NRIウェブサイトの【木内登英のGlobal Economy & Policy Insight】(https://www.nri.com/jp/knowledge/blog)に掲載されたものです。
木内 登英