沼津駅南・大手町再開発、市が都市計画決定 30階建て規模の複合施設、31年度末完成目指す
沼津市のJR沼津駅南(大手町)に複合施設を建設する再開発事業について、市は13日、都市計画決定したと発表した。2031年度末の完成を目指し、地上30階建て前後の施設を建設する大規模事業が加速する。 関係者によると、施設は複合施設「イーラde」(地下1階・地上20階、大手町)に匹敵する地上25~30階建てを構想する。地権者らによる現在の準備組合は26年に本組合を設立し、建物解体、着工に移る。組合の名取正純副理事長は「なるべく前倒しで進められれば」と1年でも早い完成を目指すとしている。
対象エリアは約0・4ヘクタールで、駅南から沼津港につながる「さんさん通り」と仲見世商店街に挟まれ、ワシントン靴店やマルサン書店旧仲見世店、多くの飲食店に囲まれた一角。事業協力者は旭化成不動産レジデンスと三菱地所レジデンスの共同企業体。延べ床面積2万8500平方メートル。店舗や住居、事務所などを構える。 13日、名取副理事長らが市役所を訪れ、完成予定の建物のイメージパースを示しながら、頼重秀一市長らと今後のまちづくりについて意見を交わした。 沼津駅付近の鉄道高架事業に伴い、駅南の町方町でも再開発事業が始まるなど複数の計画の調整が進んでいる。頼重市長は「中心街に大きな流れができている。特に大手町は沼津の顔」と期待する。
沼津市大手町の再開発事業を巡る主な動き
▽2019年8月 沼津市大手町五丁目第1種市街地再開発事業準備組合を設立 ▽2022年11月 事業協力者=デベロッパー(旭化成不動産レジデンスと三菱地所レジデンスの共同企業体)を決定 ▽2023年1月 再開発ビルの建設計画が明らかに ▽9月 準備組合が臨時総会で都市計画提案書を決定。その後、頼重秀一沼津市長に提出 ▽2024年9月 市都市計画審議会が再開発事業と地区計画を承認 ▽11月13日 都市計画決定 ※以降、予定 ▽2026年 本組合設立 ▽2031年度末 再開発ビル完成