夜の納豆が脳卒中リスクを下げる⁉️ “元気に長生き”に欠かせない納豆パワーを医師が解説
100歳まで生きることが現実的になってきた今、できるだけ長く健康を保って、人生を楽しみたい! 誰しもみんなこう思っているのではないでしょうか。実際に健康長寿を手にした人たちの生活習慣に注目すると、なんと日本が誇る発酵食品「納豆」のパワーが影響していることが判明してきました。そこで今回は、日本抗加齢医学会にも所属している工藤孝文医師が監修した書籍『「長生きする人」の習慣、ぜんぶ集めました。』(青春出版社)から、長生きを支えてくれる納豆のパワーについて、少しだけお届けします。 ◇ ◇ ◇
脳卒中のリスクが低い長寿の人は、 納豆を朝食ではなく、夕食のおかずにしていた!
納豆は朝食で食べる人が多いだろうが、脳卒中にならずに長生きする人は、夕食のおかずにするのが習慣になっているかもしれない。 日本が誇る発酵食品、納豆には健康維持に有効な成分が数多く含まれている。そのひとつが、たんぱく質分解酵素のナットウキナーゼだ。納豆を食べると、体内でこの独特の酵素が働き、血栓の主な成分であるフィブリンを分解し、血液をサラサラにしてくれる。納豆の血栓を溶かす作用はとても強く、よく食べる人は脳卒中のリスクが32%低いという研究もあるほどだ。 血栓ができやすいのは眠っている間。寝ているときの突然死を防ぐため、納豆を夕食でも食べるようにして、脳卒中の予防効果を一層高めてみてはどうだろう。
東日本のお年寄りはあまり骨折しない。 その理由は、納豆をよく食べるから!?
寝たきりにつながる大腿骨などの骨折は、西日本よりも東日本のほうが発生率が低い。その要因として、東日本のほうが西日本よりも納豆の摂取量が多いからではないか、という推論がある。 あまり知られていないが、納豆は骨を丈夫にしてくれる。骨に関連する栄養として、カルシウムと並んで重要なのがビタミンK。あらゆる食品のなかでも、納豆はその含有量がトップクラスなのだ。閉経後の女性を対象にした研究では、納豆をよく食べるほど、骨粗鬆症で骨折するリスクが低下することがわかっている。 納豆を1パック食べるだけで、ビタミンKの1日の摂取目安量をクリアできる。年を取っても骨折しにくい東日本の先輩たちを見習って、50代、60代のうちから納豆をたくさん食べるようにしよう。