注目のオルタナティブ・ロック・バンド、ニューダッド(NewDad) ピクシーズやザ・キュアーからの影響を語る
――同じソングライターとして、ロバート・スミスのどんなところに惹かれますか。
ジュリー:ちょっと陰鬱な雰囲気が好きなんです(笑)。彼の曲は、とても美しくて繊細で、でも同時にゾッとするようなところがあって。抱きしめられるような、それでいて突き放されるような感じというか。何か新しいものが生まれそうな予感があって面白いし、その相反する感覚をうまく調和させているところが魅力だと思う。
――ちなみに、カバーについて本人から何か反応はありましたか。
ジュリー:そう、彼がリツイートしてくれて! とても興奮しました(笑)。いつか彼と共演できたら最高。それが今の私たちの目標なんです。
憧れのアラン・モウルダーのミックス
――「Madra」はミックスをアラン・モウルダーが手がけたことも話題ですが、ニューダッドの音楽性を考えると、彼の貢献は大きなものがあったのではないでしょうか。
ジュリー:アランとは2枚目か3枚目、それか4枚目のアルバムで一緒に仕事ができたらって思っていて。だからデビュー・アルバムのミックスをやってくれるなんて夢にも思っていなかったし、彼から返事が戻ってきて、私たちの曲を気に入ってくれたと聞いたときはとても興奮しました。彼は、私たちに影響を与えた90年代の素晴らしいギター・バンドの作品を生み出したひとだから。スタジオで完成した楽曲も素晴らしい出来だったけど、アランの手によってさらに磨きがかかり、完成度は格段に向上しました。彼の才能にあらためて気付かされたし、彼に仕事を引き受けてもらえてとても感謝しています。
――アラン・モウルダーが手がけた作品の中で、お気に入りの一枚は?
ジュリー:そうだな……スマッシング・パンプキンズの「Mellon Collie and the Infinite Sadness」かな。あとは……そうだ、彼が「Loveless」(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)をやっていたのをすっかり忘れていました! 同じアイルランドのバンドなのに……こういう大事なことを忘れてしまうところがあるんです、私は(笑)。でもそうですね、「Loveless」は間違いなく彼の代表作の一つだと思います。