小説、漫画、ドラマのシナリオーー最も大切な「場面設定」を誰でも簡単に文章化できる本の内容は?
小説、漫画、ドラマのシナリオの真髄「場面」。重版シリーズ最新刊『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑 場面設定編』(日本文芸社)が発売された。 【写真】登場人物が「どこにいるか」で物語の印象は大きく変わる 考えてみれば小説はもちろん、映画やドラマも、ストーリーがはじまった瞬間から場面設定のなかで物語が始動する。改めて、場面設定とは物語を徹頭徹尾支える屋台骨と捉え直すことができる。 しかし、重要だからこそ、そのシーンを描写するために、「どのシーンにしよう」「見える景色をどう文章で表現すればいいのかわからない」などと自身の創作活動で悩む人もいるかと思う。 登場人物が「どこにいるのか」、今どこに誰といて、どういうシチュエーションなのか、立地・季節・時間帯も非常に重要。そして物語の見せ場は、「場所」ごとの役割や機能するものが明確になると、展開を牽けんする力強さが増していく。 そのために本書では、「自然環境」「現実世界」「ファンタジー」のテーマごとに、各場面の中で【見えるもの】【聞こえるもの】【におい・香り】など、間接的な余韻を文章や行間にもたらす「感覚で捉えうる特徴」を整理して解説。創作者の場面言語化の能力を十分に引き出す内容となっている。 本書は、現役クリエイターでありながら、作家研究家としても多くの書籍を手掛ける、秀島迅氏のヒットシリーズの第7弾。強力な創作サポーターとして本書を参考にしてみては。
文=リアルサウンド編集部