安平「力見せられた」 パリ五輪ハンド男子 ロスへ欧州勢打倒誓う
●知事、氷見市長を訪問 パリ五輪ハンドボール男子に出場した氷見市出身の安平光佑選手(24)は16日、富山県庁に新田八朗知事を訪ね、「自分の力を世界に見せられた」と五輪でつかんだ手応えを伝えた。報道陣の取材に対し、日本の攻撃の要を担った司令塔は「もっと自分の力を磨き、ヨーロッパ勢を倒したい」と4年後のロス五輪を見据えて誓いを新たにした。 ●アシスト数1位 パリ五輪では予選ラウンド5戦全敗で敗退したものの、強豪の欧州勢と接戦を演じた日本。多彩なパスが持ち味で「ファンタジスタ」と呼ばれる安平選手は5試合で30得点26アシストをマークした。アシスト数は予選の全チーム中1位で、「自分のやってきたことは通用すると思った。自信になった」と語った。 新田知事は予選敗退の結果に「負けから多くを学び、よりパワーアップした『彗星ジャパン』で安平選手を中心にロスを狙おう」と励ました。 表敬後、安平選手は県内で競技に取り組む選手に向け「海外に行ってもらい、ヨーロッパ勢と戦える選手が増えればうれしい」と語った。県ハンドボール協会の城川俊久会長、氷見市ハンドボール協会の谷内口数尚会長が同行した。 安平選手は今月、マケドニアのチームからクウェートのクラブ「ブルガン」に移籍した。1年契約で、その後は世界トップレベルの欧州のクラブ入りを目指す。クウェートには17日に出発する。 ●西條中の後輩にエール ●全中「重圧感じないで」 安平選手は氷見市役所も訪れ、林正之市長は「市民の誇りで、次のオリンピックでも活躍してもらいたい」と期待を込め、安平選手は「地元の応援が力になった」と感謝を伝えた。 安平選手は1週間前に氷見に帰省し、近所の住民から「力をもらった」と言われたという。課題は接戦をものにする力とし「1点の壁が大きい。一つ一つのミスをなくしていかないと勝てない」と振り返った。 母校の西條中は、19日に氷見で開幕する全国中学校体育大会に男女で出場する。3月の春の全国中学生ハンドボール選手権(富山新聞社後援)を制した男子は2冠が懸かっており「重圧を感じず楽しくプレーしてほしい」とエールを送った。