フィンテックはこうやって銀行業を徐々に「破壊」する
3万人の「首切り時代」がやってきた
Photo by iStock
3万人の「首切り時代」がやってきた 今後10年間で、3メガバンクが約3万人を削減する計画と報道されている。背景には国内の需要低迷や低金利による環境悪化ももちろんあるとはいえ、根本から銀行業務の効率化を求めるフィンテックの急進がある。 大手行は従業員の数を減らして固定費をカットし、収益性を高めようとしている。 その背景としては、国内の需要低迷や低金利環境が続いているため、利ザヤが確保しづらいことがある。 確かにそれは無視できない要因だ。 だがそれに加えて、ファイナンシャルテクノロジー=フィンテック技術の進歩によって”省人化”への取り組みが進んでいることがある。 代表例が、分散型のネットワーク技術である”ブロックチェーン”だ。 新しい情報技術を活用することで、銀行だけでなく、物流や小売りなど、社会の様々な分野で従来にはなかった取り組みが進む可能性が高まっている。 厳しいコスト削減を求められる金融機関 今年度上期のメガバンク決算を見ていると、政策投資目的(持合い)で保有してきた株式の売却益が収益を支えた。 一方、銀行の本業である貸し出しは減益が続いている。 地銀に関しては、金融庁から外債投資のリスク管理の厳格化を求められるなど、収益獲得は容易ではない。
本文:1,767文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
真壁 昭夫