原油価格上昇で業績好調でも"まだ割安感"ある石油関連株
原油の代表的指標のWTI原油先物は地政学リスクの高まりを受け需給が逼迫するという懸念から、1バレル85ドル台まで上昇した(イメージ写真:avigatorphotographer/PIXTA)
日経平均株価は権利付き最終売買日である3月27日に向けて堅調に推移しましたが、4月に入ってからは利益確定売りに押されているのか、一時4万円を割り込む程度の調整が続いていました。その後、4月4日には前日のアメリカのハイテク株高などを背景に大きく上げています。 日経平均は2024年1月以降、外国人投資家による大幅な買い越しが続いたことから3万3000円前後から4万円前後まで7000円ほど上昇しました。日経平均のEPS(1株当たり純利益)は2200円台から2300円台まで上昇しましたので、企業業績の好調さに期待が高まったと考えてもおかしくはないでしょう。 しかし、3月に入ってからの同EPSの推移を見ると、横ばいから低下しそうな動きになってきていますから、上値が重くなるのも当然だといえます。企業業績に期待できないのであれば、株価に割高感が出てしまっても仕方がありませんから、株価が調整するのも当然と言えば当然でしょう。 さらに、世界の株式市場の上昇を牽引しているといっても過言ではないアメリカ経済の堅調さを表す経済指標が相次いでいることもあって、利下げへの期待が後退し、アメリカ10年物国債利回りが4.4%台まで上昇しています。さらに、今のところ1ドル=151円台での推移が続いているドル円ですが、このまま円安水準での推移が続く可能性はあるでしょう。
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横山 利香