【日銀マイナス金利解除】住宅ローン金利に影響は「すぐにドーンと跳ね上がることはないが…」と経済ジャーナリストの見立て【MBSニュース解説】
――日銀のマイナス金利解除決定は、「Goodnews?それどもBadnews?」経済ジャーナリストの荻原博子さんに聞きます。 【画像を見る】いまの住宅ローン「変動金利0.37%なんて、もう本当に歴史的ですよ」今後の注意は? グッドニュースか、バッドニュースかというより、やっと一歩進んだということです。しかしものすごく小幅でした。金利0.1%で、これまで通り国債の買い入れは続ける。「マイナス金利解除」という言葉は大きいんですけども、実態はそんなに大きくはない、という受けとめ方もされています。 良いか悪いか、はわからなくて、あまり拙速に動くと、また逆戻りになってしまうかもしれないし、あまりにゆっくりだと、世界中に置いていかれることになるかもしれないので、予断を許しません。以前、日銀は金融解除して0.25ぐらい上げたんですが、その後元に戻った、みたいな歴史もあるので、今回は『小幅に0.1%でいきましょう』っていうことですね。
「いまの日銀は、極端なこと、下手なことできない」
(経済ジャーナリスト荻原博子さん)今の日銀はあまり極端なことはできない。政府が発行している国債の53%を日銀が持っているし、株も67兆円も持ってますから、下手なことはできないんです。本当に『そろりそろりと一歩』すすんだ。 ――マイナス金利、その解除とはどういうことなのか見ていきます。私たちがお世話になっている銀行が、お金を日銀に預ける、その金利(利息)がマイナスになっていた、ここ8年マイナスになっていました。 そうです。私達は日銀に預けられません。私達が銀行に預けたものを、銀行が使わないと日銀に預けられる。銀行は全然貸し出しをしなかったので、そういうものが日銀の中に「ブタ積み」になっていたってことですね。 ――マイナス金利の狙いは、「日銀に預けるとマイナス金利、預けておけばおくほどお金が減って損する状態なので、そんなだったら日銀でなく企業に貸した方がいいね、と銀行が考えて市場にお金がいっぱい出回って、景気が良くなるんじゃないか」という狙いだったんですよね。それを8年やってきた結果はどうなんでしょうか。