「東芝は明らかに粉飾」と専門家 過去の粉飾事件に匹敵する巨額さ
「東芝は明らかに粉飾」と上村教授
東芝の不正会計を粉飾事件と呼べるのかどうかについて、早稲田大学法学部の上村達男教授(会社法、金融商品取引法)は、「第三者委員会の報告書に基づけば、東芝は、経営判断として有価証券報告書の虚偽記載などの違法な行為を行った。これは明らかに粉飾であり、これを粉飾と言わなければ、『粉飾』は無い」と断言した。 上村教授は「記者会見で田中前社長が何と言ったとしても、第三者委員会の調査報告書を信頼するのが当然だ。30年以上研究している専門家として断言できる。他の専門家やマスコミが『粉飾』と言わないのはおかしい。何か東芝に遠慮があるのではないか。世間の人々が不審に思うのも当然だ」と話す。
「刑事事件になる可能性は高い」
東芝の不正会計問題が、今後刑事事件になるかどうかについて上村教授は、検察がどう判断するか次第だとしながら、「アメリカでも東芝に対する損害賠償訴訟の動きが出てきている。これは東芝が違法行為を行ったということを前提にした動きだ。東芝が刑事事件になる可能性は高い」と指摘。 上村教授は、ライブドアの堀江元社長は極めて悪質な粉飾行為で罰せられるのが当然であったと述べた上で、「もしこのまま東芝が刑事事件として立件されなければ、堀江氏がなぜ逮捕されたのか分からないほどだ」と述べた。 (中野宏一/THE EAST TIMES)