ワイシャツのクリーニング代は「メンズ200円」なのに「レディースは400円」でびっくり! ほぼ同じ形状なのに「料金差」がある理由とは?
仕事用のシャツをクリーニングに出すと、たいていの店では女性もののほうが料金は高くなります。同じような形なのになぜ男性ものと女性もので料金が異なるのか、疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。 本記事では、仕事用のシャツが男性ものと女性ものでクリーニング代に違いが出る理由について、実際のクリーニング代の違いなども紹介しながら解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
なぜ男性ものと女性もので料金が異なる?
仕事用シャツのクリーニング代が男性用と女性用で差が出てしまう理由は、女性用のシャツは基本的にワイシャツではなくブラウス扱いされることがあるためです。ワイシャツとブラウスでどのくらい料金が異なるのか図表1にまとめました。 図表1
白洋舍、ポニークリーニング、クリーニングのホワイト急便のWEBサイト より作成 クリーニング店によって価格差はありますが、いずれもブラウスのほうが高くなっています。ブラウスをクリーニングに出す際は、できるだけ価格差が小さいところを選ぶとよいでしょう。
なぜワイシャツとブラウスで料金が異なる?
なぜワイシャツとブラウスでクリーニング代が異なるのでしょうか。 ■ワイシャツとブラウスの違い ワイシャツは、もともとジャケットの下に着る下着でした。ワイシャツという名称は「ホワイトシャツ」がなまってできた和製英語です。英語では「ドレスシャツ」と呼ばれています。 ワイシャツには以下のような特徴があります。 ・立ち上がった形状の襟 ・袖口がついている ・ボタンが右前 ・素材は綿またはポリエステルが多い 一方、ブラウスは女性向けのゆったりとした上着です。襟の形状は立ち上がったものに限らずさまざまな形状がありますし、袖口がついていないこともあります。素材も綿やポリエステル以外に、シルクやレーヨンなどさまざまなものが使われています。 また、ブラウスのボタンは左前です。これはもともとブラウスが上流階級の衣服で、ブラウスは使用人に着させてもらっていたため、使用人がボタンを留め外ししやすいように左前になったものです。 ■ワイシャツとブラウスのクリーニング代が異なる理由 先ほど説明したように、ワイシャツは襟の形状などが画一的です。そのため、仕上げの際はプレス機といわれる機械で大量に処理できるため、料金を抑えられます。工場にもよりますが、とあるクリーニング店では1時間に3人で約100枚の仕上げが可能とされています。 しかし男性用ワイシャツとほぼ同じ形状のシャツであっても、男性用のシャツは平面的な作りであるのに対して、女性用のシャツは胸や腰の部分が立体的な形状になっていることも多く、男性用のシャツが右前なのに対して女性用のシャツは左前です。 そのため、プレス機で処理するとシワになったりボタンが破損したりする可能性があるため、プレス機は使えません。プレス機が使えず手作業となると、工場にもよりますが1時間に1人あたり5~9枚程度しか処理できません。1時間に9枚処理しても3人で27枚。プレス機と比べると能率は約4分の1のため、料金が高くなるというわけです。 このため、男性のシャツでも、形状や素材が一般的なワイシャツと異なる場合は、低価格でのクリーニングは難しいでしょう。
まとめ
仕事用のシャツが男性ものと女性ものでクリーニング代が異なるのは、ワイシャツは画一的なデザインであるのに対して、女性用のワイシャツが大量処理ができるプレス機に対応していないためと考えられます。 料金差はクリーニング店によって異なるため、仕事用のシャツをクリーニングに出す際は料金差が少ないところを選ぶと節約ができるでしょう。 出典 株式会社白洋舍 料金表(衣料品) 穂高株式会社 ポニークリーニング 料金表 株式会社日本さわやかグループ 【公式】クリーニングのホワイト急便 料金案内 執筆者:山根厚介 2級ファイナンシャルプランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部