小4息子が不登校に…「心配より信頼を」追い詰められた母子を救ったカウンセラーの言葉に反響の声が続出の漫画『子どもが不登校になったのでいろんな人に頼ってみた。』作者インタビュー
私たち親がやるべきことは?
――変わらない学校と変わり続ける人のズレとは具体的にどういうことですか。 大企業に入ることが幸せ、組織に所属することが安泰という従来の価値観だったら、学校教育の中で、自主性よりも協調性を大事にしてみんなで同じことやるのは意味があると思うし、全然間違いではない。 でも今は大企業でも副業推奨されて給料カットされたり、フリーランスも増えてきている時代で、大事なのは自分で考えて自発的に行動していく人だと思うので、従来の教育スタイルでできるのかといわれたら難しいと思います。 ――読者からの感想で特に印象に残ったものはありましたか。 不登校の経験者や親はもちろんですが、「不登校になりたかった」というコメントがとても多かったことですね。学校に行きたくなかったけど、無理矢理親に連れて行かされて、辛い思いを受け止めてもらえなかった心の傷は不登校児よりも深いのではないかなと感じました。あとは山口県の公立小学校の校長先生から「学校だよりで漫画を掲載したい」といわれたときはとてもうれしかったです。 ――最後に現在不登校で悩む子どもや親御さんに伝えたいメッセージはありますか。 とてもしんどいと思うんです。ほとんどの親が「今が学校に行かせない方がいい状況だ」と分かっていても、「学校に行かせなきゃ」って思ってしまう。知らぬ間に人は「すべき」「しなくてはならない」という価値観に囚われてしまう。その最たるものが「学校には行かなくてはならない」という考えで、今までの価値観を変えることは仏の修行かってぐらい大変なことです。 でもそれを経験して条件なしで子どもを愛することができた時、世界が広がるし、自分自身も生きやすくなる。囚われていた「すべき」を崩せた時、親も子どももとても楽に生きられるんじゃないかなって思います。 取材・文/集英社オンライン編集部 イラスト/川口真目
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