参考にしたのは巨匠建築家ル・コルビュジエのカラーパレット パルミジャーニ・フルリエのトンダの新作 “時計の物語”を色で表現
ゴールデン・シエナの美しさに一目惚れ!
エンジン時計委員が、いま、腕元を彩りたい洒脱な1本をセレクト! 最新の腕時計でもトレンドはカラーダイアル。いま最も注目を集めているのは、微妙な色彩のいわゆるニュアンス・カラーだ。今回は美しいギヨシェ彫りとカラーでイタリアの古都を表現したパルミジャーニ・フルリエのトンダを紹介する。 【写真10枚】イタリアの古都、シエナを色で表現した「ゴールデン・シエナ」の文字盤は文句なく美しい! ◆エンジン時計委員、篠田哲生のイチオシはこれ! ◆パルミジャーニ・フルリエ トンダPF マイクロローター ダイアルの洗練されたニュアンス・カラーでも注目を集めるパルミジャーニ・フルリエ。同コレクションの最新作で、日付表示のないモデルは、2針のみで構成されたミニマルなダイアルのデザインをバーリーコーン模様のギヨシェ彫りと、「ゴールデン・シエナ」という上品なカラーが引き立てる。縞状のモアレ効果を持つ独特の色合いにオリジナリティがある。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径40mm、100m防水。370万7000円。 ◆美しい色で描く、芸術的な時間 ファッション目線のカラーダイアルのトレンドも一巡し、今度は“時計の物語”を色で表現するようになった。その筆頭格はパルミジャーニ・フルリエで、巨匠建築家ル・コルビュジエのカラーパレットを参考にカラーバリエーションを拡張している。リニューアルしたドレスウォッチの「トリック」では大地と自然の色を使用。そして「トンダ PF マイクロローター」のノンデイトモデルでは、イタリア・トスカーナ地方の土を用いた歴史ある天然色“シエナ”を取り入れた。ゴールデン・シエナと命名されたダイアルには、バーリーコーン(麦の穂)をイメージしたギヨシェ彫りを施しており、それは太陽に照らされる大麦畑のようでもある。ちなみにシエナといえば、ルネサンス期に優雅で装飾的な画風で知られた「シエナ派」が活躍した芸術都市。端正な二針の薄型ケースはエレガントで、そこにシエナのニュアンス・カラーをとりいれることで芸術的な時間を表現するのだ。 文=篠田哲生 (ENGINE2024年11月号)
ENGINE編集部