去就注目のマルティネス、巨人が獲得目指す2つの理由 球界OB分析...補強成功なら「優勝確率80%」
プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(66)が2024年12月10日までにユーチューブを更新し、中日から自由契約になったライデル・マルティネス投手(28)の去就について私見を述べた。 【動画】来季の巨人の守護神は大勢?ライデル? ■「ライデルが来るなら大勢を8回に」 マルティネスの去就を巡り、全米野球記者協会メンバーで、キューバ事情に精通したフランシス・ロメロ記者が10日、自身のXに「情報筋によると、キューバのスタークローザー、ライデル・マルティネスが巨人との契約を最終調整中。2年総額1600万ドル(約24億円)」などと投稿した。 キューバ出身のマルティネスは17年オフに育成選手として中日に入団。18年シーズンに支配下登録選手となり、中日で7年プレーし通算166セーブを記録した。自由契約となったマルティネスをめぐり、古巣中日を含め、複数球団の争奪戦となっている。 高木氏は、ロメロ記者の投稿を受け、巨人がマルティネス獲得を目指す2つの理由を挙げ、次のように説明した。 「ひとつは中継ぎの戦力補強。もし、ライデルが来るなら大勢を8回にして、ライデルを9回にする。逆のパターンも、もしかしたらあるかもしれないが。それぐらい優秀。(アルベルト)バルドナード、(カイル)ケラーがいる。これは打てない。そうなると(相手チームは)5回までの攻撃しかない」
「DeNAに取られたくないというのがある」
そして、こう続けた。 「もうひとつはDeNAに取られたくないというのがある。DeNAは巨人よりも打てるから。打てて、後ろがしっかりしてくる。ライデルが後ろに控えている。森原(康平)をひとつ前に投げさせる。そこで抑えることができたら嫌だと思う。『(巨人が)ライデルを取られると困る』となる。それを考えると、『全力でうちで取りにいこう』となる。そうなると、DeNAの戦力が少しでも軽減される」 24年シーズン3位のDeNAは、チーム打率はリーグトップの.256だったが、チーム防御率はリーグ5位の3.07。失点(503点)もリーグ5位で、投手力強化が課題のひとつになっている。 一方、リーグ優勝を果たした巨人のチーム防御率2.49はリーグトップで、381失点はリーグ最少。阿部慎之助監督(45)は守りの野球を掲げ、就任1年目でペナントレースを制した。 マルティネスの去就が不透明な状況の中、アシスタントが「巨人にライデルが来たとなると?」と問いかけると、高木氏は「巨人が8割がた優勝ということになる」と明言。マルティネスが巨人入りした場合の投手力について、次のように分析した。 「なかなか打てないよ。菅野(智之)が抜けるといっても、成長著しい井上(温大)がいたり、赤星(優志)もゲームをしっかり作れる。勝ちパターンで(マウンドを)降りたとしたら、そのまま逃げ切ってくれる。5回まででいいと思ったら力が出る。最長6回。6回投げ切って勝っていたら、鉄板で勝ち星がもらえる」 日本球界トップクラスの守護神の去就はいかに。今後の動向が注目される。