なぜ今?懐かしすぎる「クロックスのサンダル」再流行のワケ。穴あきの“使われ方”に驚いた
みなさんこんにちは、ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子(すみゆうこ)です。数年前から続くY2Kファッション(2000年頃に流行したファッション)のメガヒットは依然衰えず、今年も続々と懐かしのアイテムが再流行しています。 【イラスト&写真】人気再燃のクロックス。若者たちは“私たちの知らない使い方”をしています(全4枚) その一つとして今年、注目を浴びているのが穴あきサンダルの「クロックス(CROCS)」。 私たち大人世代にとっては懐古的なアイテムにしか見えませんが、なぜ今人気なのか。そして大人世代がクロックスをもう一度取り入れるなら? 今回は現代に蘇ったクロックスの魅力について解説いたします。
平成カルチャーブームで「デコる」が流行!
クロックスがブームとなったのは、広い意味ではたしかにY2Kブームが起因しています。 クロックスが注目を浴びる少し前から、シューズは厚底ブームが回帰。ぽってりとしたフォルムの厚底クロックスが登場すると、またたくまにSNSを中心に注目が広まっていきました。 著名人や若い世代に支持されているアイドルが着用していたり、ハイブランドとコラボレーションしたりなど水面下で行われていた様々な広告活動が今年芽を出した結果、ブーム化したようです。
クロックスの穴をデコるチャームがヒットした
また、平成カルチャーがレトロで可愛いと感じる20代の感覚にクロックスの「ジビッツチャーム」がヒットしたのもブームの起因と感じます。ジビッツチャームとは、クロックスの甲部分に空いている穴に差し込み、自分の好きなようにデコれる飾りのこと。1つ数百円で購入できます。 今のZ世代が10代だった頃、ファッション文化はシンプルisベストな時代。そのZ世代が社会人となって自由にお金が使えるようになった今、ファッショントレンドの変革期も合わさって、自分オリジナルなスタイルを構築した結果がこの平成カルチャーとの親和性を生んでいるのでしょう。
デコらないクロックスを大人も履いてみよう
若い世代にとってブームとなっているクロックス。では、ミレニアル世代である私たちはそのクロックスとどう向き合えばいいのでしょうか? 記憶に残っているのは最初に流行した10年以上前のスタイル。あの頃はデコるというよりは、とにかく歩きやすいという機能面が注目されて人気でした。 そう、クロックスをファッションとして昇華する術を私たちは知らないのです。かといって、若い子のようにルーズソックスにデコったクロックスコーデを真似したあかつきには、近所から村八分をくらうに違いありません。