【解説】安倍派「6億7000万円超」を不記載 裏金の「責任」取るのは誰?
■責任は誰が? 事態を複雑化させている森喜朗元首相
藤井キャスター 「一方で安倍派では幹部の政治責任や処分をどうするかが議論になっていたんですが、何か結論は出たんですか?」 前野キャップ 「まだ結論は出ていなくて、安倍派内では塩谷座長や『5人衆』ら幹部が誰一人、議員辞職や離党といった形をとっておらず、自主的には政治責任を取らない状態になってしまっています。『5人衆』と呼ばれる人の中からは、塩谷座長を離党、もしくは議員辞職にして幕引きを図り、自分たちは何とか生き残ろうという声も出ています。一方、塩谷氏は自分だけが犠牲になることに強く反発していて、またこれとは別に中堅・若手の安倍派の議員の多くが、塩谷氏も『5人衆』も皆、離党か議員辞職しろと突き上げているという状態になっています。ある自民党幹部に言わせると『安倍派内で余りにも見苦しい責任の押し付け合いをやっている』と、呆れ気味に語っている人もいます」 「また、安倍派の処分の関係でいうと、事態を複雑化させているのが、派閥の会長経験者の森喜朗元首相の動きです。安倍派関係者によると、森元首相は安倍派幹部への処分論に強く反発していて、『塩谷座長1人に責任を取らせて、“5人衆”はとにかく守れ』と主張して、こうした考えを複数の自民党幹部や岸田首相にも伝えているということです。自民党はこれから調査をするということですが、時間をかけずに速やかにこの処分をどうするかを決めて、自浄作用を示すべき局面にあると思います」