【解説】安倍派「6億7000万円超」を不記載 裏金の「責任」取るのは誰?
■“裏金”の使い道は?
藤井キャスター 「その裏金の使い道ですが、明らかになってきているんでしょうか?」 前野キャップ 「日本テレビが独自に集計した42人の議員の中では、『使い道』として最も多かったのが『事務所で保管・未使用』で15人、次いで『事務所経費・会合費等』が7人、『政治活動費』が9人でした。ただ抽象的な回答が多く、使い道が詳細に明らかになったとは言えない状況です」 藤井キャスター 『『事務所で保管・未使用』で15人いるということですが、31日に訂正された安倍派の収支報告書には、いわゆる裏金の使い道については書かれているんでしょうか?」 前野キャップ 「いえ、安倍派の報告書に書いてあるのは、どの議員に幾ら渡していたかという金額だけです。これだけでは使い道はわかりませんが、今後、安倍派だけでなく、安倍派の各議員が自分の政治資金収支報告書を訂正することになります。そこには派閥側から入ってきた金額だけでなく、議員個人としての支出、何に使ったのかが記載されることになります。つまり『裏金の使い道』も今後、ある程度は明らかになります」
■「裏金リスト」はすぐにでも作れるが…
藤井キャスター 「野党側は『裏金リスト』を提出しないと予算審議に応じないと強硬姿勢をみせていますけれども、自民党としてはリストを出せないんでしょうか?」 前野キャップ 「いえ、既に東京地検特捜部の捜査は終結していて、その過程で安倍派議員の裏金の金額や使い道は細かく認定されています。池田議員、谷川元議員、大野議員のように事件として立件されないと、議員ごとの具体的な金額は、検察側からは公表はされませんが、実態としては、裏金の金額や使い道は既に判明しています。つまり、安倍派の各議員が自ら進んで公表しさえすれば。『裏金リスト』はすぐにでも作れるものですし、実は既に存在しているとすら言えると思います」 「自民党は、週内にも裏金問題について、関係議員へのヒアリングを始める方針ですが、わざわざ追加の調査をするまでもなく、安倍派議員が協力しさえすれば、このリストはすぐにでも提出できるはずですし、各議員は、調査を待たずに、特捜部の捜査・聴取に対して説明したのと同じように裏金の金額と使い道を公表すれば良いだけの話です」