筑陽学園選手紹介/1 /福岡
<第91回選抜高校野球> 筑陽学園(太宰府市)は、1960年の創部以来、初のセンバツに挑む。甲子園初勝利に向けて練習に励む選手たちを紹介する。【宗岡敬介】 ◇エースの座譲れない 西雄大投手=2年 小学1年から野球を始め、同3年から一貫して投手を務める。小中とエースナンバーの1を背負い「背番号1へのこだわりは誰よりも強い」。高校でも同級生ライバルにエースを譲る気はない。 中学までは軟式で、入学当初は硬式球の重さなどに戸惑った。自宅でも遊びに行く時でも可能な限り硬式球を手に持ち、感覚を養った。昨秋の神宮大会敗退後に体重を8キロ増やしており、球威にも磨きをかけている。 久留米市田主丸町出身で「地元の少年野球の目標になれるような選手になりたい」。経験豊富な右腕が、守備のリズムを作り出す。 ◇チーム一体感に一役 弥富紘介選手=2年 走り込みの練習では積極的に声を出し、チームを盛り上げるムードメーカー。「練習では厳しく、試合では楽しく」をモットーに、副主将としてチームの一体感を作り出す。 兄と姉、弟の4人きょうだい。野球をしていた父直秀さんの影響などで5歳からソフトボールをはじめた。選球眼がよく、昨秋の九州地区大会県予選から神宮大会までの13試合で四死球14と、つなぐ野球に徹する。 毎朝5時15分に起き、福岡市西区の自宅から朝練に向かう努力家だ。「センバツでは元気よく思いっ切りプレーしたい」と部員をもり立てる。 ◇守備の要にやりがい 進藤勇也捕手=2年 小学3年でソフトボールを始め、4年から捕手に。福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也捕手の動画を自宅で見るなど研究熱心だ。投手陣を束ねる守備の要で「自分のサインで皆が動く。一番やりがいがある」と胸を張る。 趣味は筋力トレーニングで、チーム一の110キロのベンチプレスを上げる。身長182センチ、体重84キロの目を引く体格も「父親との腕相撲では今でも勝てない」と、意外なライバルの存在を明かす。 捕手として配球だけでなく「投手がいかに気持ちよく投げられるかを考えている」。巧みな配球と周囲への気配りで勝利に導く。 〔福岡都市圏版〕