シティ、トレーディングで予想外の増収-ボラティリティーが追い風
(ブルームバーグ): 米銀大手シティグループの7-9月(第3四半期)決算では、トレーディング部門の業績が少なくとも10年ぶりの好調となった。ここ数カ月に資産クラスを超えて急上昇したボラティリティーが追い風となった。
トレーディング部門の収入は1%増の48億2000万ドル(約7200億円)。シティはつい数週間前、この収入が減少するとの見方を投資家に示していた。株式トレーディングの32%増収が寄与した。
第3四半期の利益はクレジットカードローンの不良債権急増に圧迫された一方、サービスとバンキング、ウェルス、米個人向けバンキングの4事業ではいずれも前年同期比で増収となった。
これらを総合すると、今回の決算はジェーン・フレイザー最高経営責任者(CEO)と同氏が率いる事業好転計画の成果と言える。シティは同氏とマーク・メイソン最高財務責任者(CFO)の下、約2万人の人員削減と競合相手からの幹部引き抜きといった構造改革を行った。
シティの株式トレーディング収入が急激に伸びた背景では、「恐怖指数」として知られるCBOEボラティリティー指数(VIX)が急上昇。トレーダーらは苦戦を強いられた。競合するバンク・オブ・アメリカ(BofA)とゴールドマン・サックス・グループもこの日の決算発表で、同様の好成績を明らかにした。
シティの第3四半期純利益は9%減の32億ドル、1株当たり1.51ドルだった。貸倒引当金は27億ドル。カード事業での損失が膨らんだ。
原題:Citi Notches Gains Across Board as Trading Outdoes Expectations(抜粋)
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Todd Gillespie