加古川の小2刺殺容疑者、17年前の事件を詳細に説明…元捜査員「初期の方向性に誤り」
県警は、津山市の事件も物証に乏しく、勝田容疑者の供述が立証の支えになったことを踏まえ、聴取の様子の録音・録画を実施した。
ただ、凶器は見つかっておらず、防犯カメラ映像や目撃証言も少ない。捜査幹部は「17年前に見た光景などを詳細に説明しており、客観的な状況とも整合性は高い。新たに重要な証拠を見つけられるよう捜査を進める」と語る。
告白の手紙
勝田容疑者は06~07年当時、加古川市内の実家で両親と暮らしていた。両親が亡くなり、現在は空き家となっている。近所の80歳代の女性は「子どもの頃は特別な印象がなく、中学時代はいじめられていたと同級生だった娘から聞いたことがある」と話す。
勝田容疑者と高校の同級生だったという男性(46)は「目立つタイプではなかったが、席を譲るように頼まれても『嫌だ』と拒むなど強いこだわりがあった」と振り返る。
勝田容疑者は今年8~9月、収容先からフリーライターに手紙を送っていた。たつの市と加古川市の事件について「自分がやった事なので、この前刑事に自供したんですよ」と記述。「途中から取り調べの雲行きが怪しくなって、加古川事件の方も言わざるをえなくなったんですよ」とつづっていた。