「ADHDの我が子を好きと思えない」母のしんどさ乗り越えるヒントは
うちの子も…と振り返る声
真っ先にコメントしたのは、中学2年、1年、小学4年の1男2女を育てるシングルマザーの「碧海」さん。真ん中の中1の息子がADHDだそうです。「多動が目立ち始めたのは小3のころ。学校から脱走する、物をなくす、うそをつく、どこへでも行ってしまう、暴れる……。他の子とトラブルになったり、息子は悪くないのに悪者にされたりといろいろありました。何度も他の保護者の方に謝罪し、校長面談もありました」と振り返ります。 「このままではこの子をいつか殺してしまうかもしれない」とまで思い詰めた「碧海」さんは、怖くなって児童相談所に泣きながら電話したそうです。その後、息子が放課後デイサービスに通い出すと、少しずつ状況が落ち着いてきたといい、「市の子育て支援課とか、児童相談所とか、デイサービスとかつながれる所とはたくさんつながって、少しでもトピ主さんの心が軽くなればいいなと思います」とトピ主さんを励まします。 ほかにも、同じように育てにくい子どもを持って苦労したという人の声が続々と寄せられています。 「うちの子もADHDの診断が下り、しんどくて全てが嫌になっていました。無理に好きになろうとしなくていいと思うんです。私たち母親だって一人の人間です」(「ぽけっと」さん) 「うちの息子も、年少の時は多動がありました。当時は私も毎日必死で、とにかく必死で、『親がワガママに育てているからだ』など心ない言葉に傷ついたりもしました」(「プリン」さん) 「同じくADHDの長男、2歳離れた次男を持つ母親です。今は社会人になりました。息子さんのことを好きにならなくていいです。それでも一緒に過ごした時間が誇りに思える日が来ます」(「マロン」さん) 子育て経験者として、より具体的に対処法を書いた人もいます。 「ニヤつきながら告げ口してくる幼稚園児は相手にしなくていいし、その場でお子さんを叱る必要もないです。代わりに謝る必要もない。うそや誇張が入ってますし、必要なら先生からお話があるでしょう。『そういうことは先生に言って』で放っておきましょう」(「ADHDの親」さん) 「私が心掛けたのは、(1)子どもにうそをつかない(大人の事情でごまかさない)、予定が変わりそうな時は約束できないと伝えておく(2)自分と子どもは別人格で理解できないことがあってもそれが普通であること(3)ヒートアップしてる時には諭したり叱ったりせず、息を長く吐かせることだけに集中させるなどです」(「kitadake」さん) 「私の心が軽くなった言葉をひとつ。カウンセラーさんが言ってくださったんですが、『自分の人生だってままならないのに、子どもの人生百点満点なんてできないわよ(笑)。その時にできることだけで十分よ』って言われたことが、なんか私にはうれしかったんです」(「バレン」さん) 育てにくい子を苦労して育てた母親たちの経験談や温かい励ましに、トピ主さんは「これまで無意味に他の子と比べ、なんとなく他の子が何不自由なくスクスクと成長している気分になることも多かったのですが、そんなわけありませんよね。皆さん苦労してる。まだまだ母親歴5年目、頑張ります」と答えています。 子育ては一大事業。弱音を吐きたくなることもたくさんありますが、そんなときには、先輩ママたちの声に耳を傾けてみるとよいかもしれません。 (読売新聞メディア局 永原香代子)