【小倉競輪・GⅠ競輪祭】荒井崇博「特別クラスともなれば、ひとつにまとまらないと」
グランプリ出場をかけた最後の戦いが迫る。大阪・関西万博協賛として行われる小倉競輪G1「第66回競輪祭」(19~24日)とガールズG1「第2回競輪祭女子王座戦」(19~21日)で究極の勝負に挑む選手たちの中から男女それぞれ4人を紹介していく。 九州の大ベテランとなった荒井崇博(46=長崎)が、気になる。 後輩たちに激しくゲキを飛ばし、納得できないことがあれば関係を問わずに物申す熱血漢は、二十数年もの間、九州地区をけん引しS級上位に君臨してきた本物のプロだ。「これまで〝反骨心〟だけでやってきたから」と主流にあらがい、逆境に動じぬ行動や言動の裏打ちには、これまでの取り組みや数々の修羅場を乗り越えてきた経験と自負があり、絶対的な自信となっている。 気力の充実は体力にも連動している。8月平塚G1オールスターで1走目から3連勝と大暴れすると、9月宇都宮G2共同通信社杯では2022年以来2年ぶりにビッグ決勝に勝ち上がった。46歳とは思えぬ躍動感はニクいほどキレッキレで、G1決勝に3回乗った2年前を彷彿させる。 とはいえ、特別戦線における九州勢は他地区と比べて後れを取っているのも事実で、競輪祭もそう簡単にはいかないだろう。それでも、心・技・体がかみ合い有形無形の地の利が期待できそうな今回は絶好の機会だ。宇都宮で「特別クラスともなれば、ひとつにまとまらないと」と話したように、九州勢の一大結束が本願成就の大前提となる。 「1回は(グランプリに)乗りたいね」と以前に話していたが、今まさに強い意志で〝反骨心〟を示すときがきた。九州一帯を制圧する〝暴君〟が大号令をかけて、ビッグチャンスをつかみにいく。
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