和田毅引退で「松坂世代」が完結…投手成績を見直すと面白い「じつは松坂大輔より和田と杉内俊哉の方が」「メジャー挑戦は藤川球児ら4人」
日本球界に限れば勝利数は松坂より和田、杉内
日本球界に限れば、世代のフラッグシップを担った松坂よりも、ソフトバンク・ダイエーの投手陣を担った2人の左腕の方がNPBでの通算勝利数は上になった。 和田はMLB挑戦前と後に最多勝を1回ずつ取っている。杉内はソフトバンク時代に最多勝1回、最優秀防御率1回、最多奪三振2回、FA移籍した巨人で最多奪三振1回。 とはいえ松坂は1999年から2006年までのわずか8シーズンで108勝を挙げ、この時点では世代で断トツの1位だった。高卒新人から3年連続最多勝、最多奪三振4回、防御率1位2回。圧倒的な存在だった。しかしMLBから復帰して以降は投げられない日々が続き、そこからは6勝にとどまった。 久保康は2005年の新人王。ロッテ、阪神、DeNAで先発投手として投げ、2ケタ勝利は3回だが制球力の良い先発だった。アメリカ、メキシコ、関西の独立リーグを経て今季もドイツのリーグで投げた。館山は、最多勝1回、5年連続2ケタ勝利と安定感のある先発だったが、トミー・ジョン手術を3回経験するなど故障に苦しんだ。 新垣は、高校時代は松坂に次ぐ快速球の投手として注目され、ダイエーに。最多奪三振1回。ただ荒れ球でシーズン25暴投のNPB記録を作っている。木佐貫は高校時代、杉内と鹿児島県で覇を競った。巨人、オリックスで先発投手として活躍。フォークが持ち味の技巧派だった。 救援投手は、何と言っても藤川。勝利の方程式「JFK」のセットアッパーとして大活躍したのち「火の玉ストレート」を武器とするストッパーとして長く活躍した。最多セーブ、最多ホールドともに2回獲得。またこのオフ、この世代では野手の平石洋介に次いで2人目のNPBの一軍監督になった。 藤川とともに「JFK」の一人として活躍した久保田智之も、この世代だ。2007年には「シーズン90試合登板」のNPB記録を樹立し、最多ホールド2回。久保裕は先発から中継ぎに転向、巨人のセットアッパーとして活躍した。
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