左親指痛のレッドソックス吉田正尚はフリー打撃再開 新しい親指プロテクター装着し29スイング、柵越えも
左親指付け根痛で負傷者リスト入りしているレッドソックスの吉田正尚外野手が、1日(日本時間2日)、本拠地フェンウェイパークで打撃練習を再開した。タイガース戦前のフリー打撃練習に参加し、計29スイング。右翼ブルペンへの柵越えやフェンス直撃打など、安打性の当たりを放ち、復帰に向けてまた一歩、前進した。 【動画】吉田正尚、フリー打撃再会!柵越えも見せた!! 「(打撃)内容より、確認の作業ですね。今やれることをしっかりやって、あとはもう少し強度をあげていけば、実戦に対応できると思う。まだ打ち始めたばかりですが、痛みなくやることができた」と表情に安どがにじんだ。 4月中旬のピッツバーグ遠征前から左親指付け根に違和感があった。4月28日本拠地でのカブス戦で中前安打を打った際の衝撃により悪化。渡米後初の負傷者リスト入りとなった。3人の専門医の診断を受け、手術の必要はなかったものの、約1か月、スイングを控えた。5月29日から、ティー打撃でスイング解禁。4日目となるこの日、フリー打撃を再開した。 けが再発防止のための工夫があった。プロ2年目から装着しているプロテクター。今回の負傷を機に、新たに数種類を試し、新しいサム(親指)ガードを使っている。「何個か試してみた。デカくし過ぎると違和感もあるので、握った感覚が少しでも変わらないように、中にパッドを入れて、工夫して試しています」 ガードの下に、シリコン素材のパッドを装着。二重の衝撃吸収で万全を喫した。吉田によると「専門医が年間に1人出るか、出ないかと言うまれなケース」。不幸中の幸いは、レ軍に、親指痛に対処した歴史があること。1人は2010年に右親指付け根筋断裂で手術を受けたユーキリス。もう1人は、2013年に左親指付け根の側副靭帯を断裂したまま、プレーしたペドロイアだ。共に07年の世界一メンバー。 2013年を含めて3度の世界一に貢献し、球団の殿堂入りを果たしたペドロイア氏は、先月30日にセレモニーのため、当地を訪問。トレーナー経由で吉田にプロテクターの助言をしたという。珍しいけがながら、所属球団のトレーナー陣にノウハウがあることに、吉田も「長くやっているトレーナーの方の知識も多い」と感謝する。マイナーでのリハビリ出場を視野に、1日も早い復帰を目指す。
報知新聞社