岑浩輝マカオ行政長官が就任後初登庁…新設野外イベント会場の視察も
マカオでは、返還記念日(12月20日)から冬至(21日)、日曜日(22日)、冬至の振替休日(23日)、クリスマスイブ(24日)、クリスマス(25日)と6日間にわたって休みの日が続き、12月26日が第6代のマカオ行政長官・岑浩輝(サン・ホウファイ)氏が率いるマカオ特別行政区の新政府(第6期)が12月20日に発足して以降、初めての平日となった。 政府発表によれば、岑氏は午前9時前に政府本部へ到着。まず、庁舎内の視察を行い、途中で職員らと挨拶を交わしてから執務に取りかかり、書類を精査したとのこと。午前11時には初めてとなる視察として、政府がコタイ地区に新設した野外イベント会場「マカオアウトドアパフォーマンスベニュー(Macao Outdoor Performance Venue/澳門戶外表演區)」を訪問し、関連部門から業務報告のヒアリングとリハーサルの実地検分を実施。午後には、行政法務長官と来年の行政法務分野における施政プランについて綿密な話し合いを行ったという。 この日、岑氏は(任期である)今後5年間について、「法治・活力・文化・幸福」のマカオという4つのビジョンに実現に向け尽力することを改めて強調。一国二制度の原則を包括的、的確、かつ着実に実践し、堅持するとし、統治チームには連携と協力を強化し、コミットメントの精神を持つよう求め、自らも特別行政区の第一責任者としての役割をしっかりと担い、長年の社会問題の解決、経済多元化の強化を図り、マカオの民生の改善に努めると抱負を語った。目下、第一の課題として、各施政範疇の未完成業務を見直し、また継続性が必要な政策・措置の効果的な運用を確保することを挙げ、それぞれが率先して着手できるよう段取りを進めると同時に、行政長官選立候補時に掲げた綱領の内容に磨きをかけ、地域社会の期待を反映した施政方針報告を取りまとめるとした。
マカオアウトドアパフォーマンスベニューは、政府が経済ダイバーシティ化の一環、また「舞台芸術の都」を築く目標に沿ってコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用して建設したもので、最大収容観客数は5万人超を誇る。12月7日にトライアル運用を開始し、柿落としイベントとして、同月28日夜に香港のテレビ局による観衆数約1.5万人規模の音楽フェスティバルが開催予定となっている。 岑氏は同会場を視察した際、アクセスの確保、人流管理、騒音、会場設備の構造的安全性などに大きな関心を示し、すでに政府関連部門とイベント運営側が各種対策を準備しているが、引き続きその細部について検討を図り、遂行能力を高める必要があるとの見方を示し、安全かつ順調にイベントを開催できる体制を万全に整えて臨むよう求めたとのこと。なお、会場に加えて、交通アクセスの要となる新交通システム・マカオLRTタイパ線の東亜運駅も視察したという。