実写化決定。映画『ヒックとドラゴン』に学ぶ、今日から使える英語フレーズ3選
TOEIC 500点からの初級者におすすめ
『ヒックとドラゴン』の再生時間は1時間37分、総語数4949語、フレーズ数は1101です。 リスニング難易度の指標の1つであるWPM(1分あたりのワード数)で比較すると、ネイティブの会話は約160台、早口の人だと約200台、TOEICは平均150台なのですが、『ヒックとドラゴン』の会話部分は平均110です。 WPMは110、使われている英語はTOEIC500点、英検準2級レベルなので、難易度はそこまで高くありません。また、使われている表現はシンプルなものが多く、ストーリー展開もわかりやすいので、子どもから大人まで幅広い年齢層が楽しめる作品です。 それでは、作中に登場するフレーズの中から、日常シーンでも役立つ表現をご紹介します。
活かせる映画フレーズ
フレーズ1 「Thank you for (doing)」 ヒックは父親に認められていないことに悩んでいて、父親は自分のような貧弱な息子ではなく、もっとたくましい息子が欲しかったと感じています。 そんなヒックの悩みを聞いたゲップ(ヒックの師匠)は「親父さんは お前の中身に失望しているんだ」と言います。それに対して皮肉を込めて放ったヒックの一言です。 Thank you for summing that up. ご説明ありがとう。 フレーズ“Thank you for (doing)”は「~してくれてありがとう」という意味で、“sum up“”は「~をまとめる、~を要約する」という意味の表現です。 この“sum up”という表現も、プレゼンテーションや会議などでよく使う表現なので、ビジネスパーソンは覚えておくと便利なフレーズです。 では、ビジネスシーンで使用できる例を1つ挙げてみます。 I understand the situation a lot better now. Thank you for summing that up. 状況がよく理解できました。まとめていただきありがとうございます。 また、“Thank you very much for listening to my presentation.”は、「ご静聴いただきありがとうございます」というフレーズとして、プレゼンテーションの締めくくりに使うのにぴったりです。ぜひ練習してみてください。 フレーズ2 「You go first.」 ヒックとストイック(ヒックの父親)が向かい合うシーン。ヒックが「話があるんだけど……」と切り出すと、ストイックも「俺もだ、話がある」と答えます。 短い沈黙の後、2人は同じタイミングで話し始めてしまいます。その時に2人が放った一言です。 - Uh, you go first. - No. No, you go first. - お前から - いや、父さんから “You go first.”は、「先にどうぞ」と順番を譲る時に使う表現です。ミーティングで発言を促す時、ゲームで先行・後攻を決める時など、自分の待ち時間が比較的長くなる場面で使われます。 似た表現に“After you.”と“Go ahead.”がありますが、これはエレベーターを降りる時、狭い通路で人とすれ違う時など、ほんの数秒の小さな譲り合いの場面で使われます。 では、このフレーズを使った例文を挙げてみます。 Such a good day! I can't wait to get in a warm bath. But you go first. I'll be relaxing on the sofa. とてもいい1日だったね!早く温かいお風呂に入りたいな。でも、あなたが先に入っていいよ。私はソファでくつろいでいるから。 このように、日常会話の何気ない譲り合いの場面でも使用することができるフレーズです。 フレーズ3 「I'm proud to (do)」 最後に、名シーンからも使えるフレーズをご紹介しましょう。 ドラゴンとの戦いに挑もうとするヒックに対し、父親のストイックは「行く必要はない」と彼を止めようとします。しかし、ヒックは「バイキングに危険は付きものだ」と言い、戦いに向かいます。 その姿を見たストイックが、息子の成長を感じて放った一言です。 I'm proud to call you my son. お前を誇りに思う、息子よ。 “I'm proud to (do)”は「~するのを誇りに思う」という意味の表現です。このシーンでストイックは、立派なバイキングになった息子を見て、「お前を息子と呼ぶことを誇りに思う」と述べています。 また、proud は、proud of (SO)「(人) を誇りに思う」の形でもよく使うので覚えておきましょう。 では、このフレーズを使った例文を挙げてみます。 I'm proud to announce the release of our latest product. 新製品の発売を発表できることを誇りに思います。 色々な場面で見聞きする言葉ですので、ぜひ覚えて使ってみてください。 今回は映画『ヒックとドラゴン』を題材に、3つの便利なフレーズをご紹介しました。 一見すると子ども向けの映画に思われがちですが、実際には大人が共感できる多くのメッセージが込められています。 特に、ビジネスにおいて重要なリーダーシップやチームワークについて考えさせられる作品ですので、ぜひ映画を楽しみながら英語学習に挑戦してみてくださいね。 幾嶋研三郎 :Globee 代表取締役社長。2015年3月に慶應義塾大学法学部卒業。2014年6月、大学在学中にGlobeeを創業。英語学校の運営を通して、IT×英語教育の可能性を感じ、『学習量×学習効率の最大化』をミッションとしたAI英語学習アプリ「abceed」(現在登録ユーザー数400万人を突破)と、『学習支援効率の最大化』をミッションとした反転学習プラットフォーム「abceed for school」の開発を行う。 ※今回ご紹介した『ヒックとドラゴン』は abceed で配信中です。
幾嶋研三郎