「頭脳」手に入れ「常識」備えたかに見えるロボット…私たちのパートナーか、倫理観なき危険な存在か
AIロボットは、単なる道具の域を越え、私たちのパートナーとして急速な進化を続けているように見える。いずれ、「ドラえもん」や「鉄腕アトム」のように人間を超越するAIロボットが登場するのだろうか。
AI研究者の松原仁・京都橘大教授によると、こんな例え話がある。高度な知能を持つAIロボットに、「環境問題を解決せよ」と指示を出す。AIロボットは人間こそが地球を汚したり破壊したりする存在だと判断し、人類を排除するように動き出す――。
倫理観や善悪の基準を持たないAIは目標達成のために人間に危害を加えてでも成果を求めるかもしれない。松原氏は「AIが常識を備えたように見えても、人間とAIの知能は異なるものだ」と強調する。
その上で、「AIが我々の生活に入り込む際、どんな状態なら社会として受け入れられるのかなど、十分な検討が欠かせない」と指摘する。