ジープらしくBEVになってもオフロード性能も重視

アベンジャーはステランティス グループのフィアット 600eとプラットフォームやパワートレーンを共有するが、見た目はまったくの別ものだ。

ステランティス ジャパンは「ジープ（Jeep）」ブランド初のBEV（バッテリー電気自動車）となる「アベンジャー（Avenger）」を日本デビュー。そのディテールを写真で紹介しよう。 【写真はこちら】伝統の7スロットグリルはヘッドランプより前面に配置され、万が一の衝撃からヘッドランプを保護する。（全15枚）

アベンジャーは、2022年に発表された「コマンダー」以来、約2年ぶりにジープ ブランドのラインナップに加わった、ファミリーの末弟だ。同じステランティス グループのフィアット 600eとプラットフォームやパワートレーンを共有する姉妹車だが、見た目はまったくの別ものだ。今まで、最も小型のジープ車だったレネゲードよりもひとまわり小さいコンパクトなボディだが、伝統の7スロットグリルやサイドの盛り上がったフェンダーなど、ジープのアイデンティティはしっかり継承している。 最も特徴的なのは、ジープ ブランド初の電気自動車として登場したこと。容量54kWhのリチウムイオン電池を搭載し、115kW／270Nmを発生する電気モーターで前輪を駆動する。WLTCモードの一充電航続距離は486km。ジープ ブランドのFWD車として初めてセレクテレインやヒルディセントコントロールも標準装備し、BEVでもオフロード走行を楽しめる。その際にバッテリーを傷めないようアンダーボディにはスキッドガードを備える。 機能性を考慮したインテリアは、10.25インチのメーターディスプレイやオーディオ&ナビ内蔵の10.25インチのタッチパネルモニターなどを備える。また大型センターコンソールやドアポケットなど多くの収納スペースがあり、ラゲッジルームもリアシート使用時で355Lの広さがあるなど、SUVとしての使い勝手も高い。 アダプティブ クルーズコントロールやレーンポジショニングアシストなど、運転支援機能も充実。エントリー ジープとしてアベンジャーの登場は、ジープの新たなユーザーを拡大し、またコンパクトBEV市場を活性化することになりそうだ。

ジープ アベンジャー アルティチュード　主要諸元

●全長×全幅×全高：4105×1775×1595mm ●ホイールベース：2560mm ●車両重量：1845kg ●モーター：交流同期電動機 ●最高出力：115kW（156ps）／4070ー7500rpm ●最大トルク：270Nm（27.5kgm）／500－4060rpm ●バッテリー総電力量：54.06kWh ●WLTCモード航続距離：486km ●駆動方式：FWD ●タイヤサイズ：215／60R17 ●車両価格（税込）：580万円