「観終わったあと温かい気持ちになってる」映画『アイミタガイ』黒木華&藤間爽子が語る本作への思いとは? 対談インタビュー
俳優としてのルーツが似ているふたり
―――黒木さんと藤間さんのお互いの印象やふたりの共感ポイントがあったら教えてください。 藤間「初共演ではないのですが、ときどきプライベートでも会ったりして仲良くさせていただいています。華さんは先輩なのですが、どこか身近な感じがするんです。なんでだろう?」 黒木「なんででしょう(笑)」 藤間「不思議な感覚なんですよね。映画やドラマなどで活躍されている華さんですが、舞台出身の俳優という共通点があり、俳優としてのルーツが似ているからかもしれません」 黒木「そうだと思います。私も初めて会ったときから、無理しなくてもいい関係がいつの間にか築けていました。初対面の方だとすごく緊張するタイプなのですが、そういう緊張がなく、前からの知り合いみたいな感じがしたんです」 藤間「それは私も感じました。なんか自分と似ているような…」 黒木「芝居に対する向き合い方が似ている感じがします。お互いに映画もドラマも舞台もやりますし、私が見に行った舞台に爽子ちゃんが出演していたりして…。舞台でも佇まいが美しくて、軽やかだけど重心のあるお芝居が素晴らしいんです。だから自然とわかりあえる関係性が築けたのだと思います」 ―――映画の中で、梓と叶海の中学時代も描かれていますが、ふたりの友情についてどう思われましたか? 黒木「梓はずっと叶海に引っ張ってもらってきたんだなと感じます。中学時代のふたりの時間は、友情の始まりが描かれていて、ふたりの絆を感じました。また、梓と叶海の中学時代を演じる近藤華ちゃんと白鳥玉季ちゃんのお芝居がとても良くて。私、玉季ちゃんとは以前、共演したことがあるので『こんなに大きくなったんだ。時間が経つのは早いなあ』とも思いました(笑)」 藤間「叶海が梓を引っ張ってくれたとおっしゃっていただいたのですが、叶海としては、引っ張っているつもりはないと思うんです。叶海が引っ張っているように見えるのは、梓視点からの叶海だからだと思うし、彼女はフォトグラファーを目指す上で、梓に背中を押してもらってここまで来たと思いました」 ―――おふたりには梓と叶海のような関係を築いている友人はいますか? 友情継続の秘訣などお聞きしたいです。 黒木「そんなにしょっちゅう連絡は取りませんが、『明日、ご飯行かない?』とか気楽に誘えるような友人はいます。私も友人もマメなタイプじゃないですが、お互いに尊重しあえていると思います。“親しき仲にも礼儀あり“で、必要以上に相手にあれこれ求めないことを大事にしています」 藤間「私も同じですね。連絡をマメに取らなくても、会いたいときには会えるくらいの距離感が1番いいと思います。あと私が間違ったことをしたときは『爽子、それは違うんじゃない?』と言ってくれるなど、お互いに大切なことはちゃんと伝え合える関係が長続きする友情なんじゃないかと思います」