「Google マップ」が「Gemini」の力で強化 ~道案内やイマーシブビューも高機能に
米Googleは11月4日(現地時間)、「Google マップ」のアップデートを発表した。同社の生成AI「Gemini」の力を借りて、さまざまな新機能が実現されている。 【画像】ドライブを手助け ■ 「Google マップ」にたずねると「Gemini」がキュレーション(米国のみ) たとえば友人が遊びにきていて、遊びに行く計画をする必要がある場合、「夜に友達とできること」と尋ねるだけで、飲食店やライブなど、「Gemini」がお勧めの行き先を提案してくれる。気になる店をみつけて、個室の有無や店の雰囲気などをより詳しく知りたい場合は、マップに質問すればよい。関連する回答がすぐに得られる。 これらの機能は、米国のiOS/Android「Google マップ」で順次利用できるようになる。今後数カ月で、AIを活用したレビューの要約や、場所に関する詳細な質問をするオプションなども追加される予定だ。 ■ ドライブを手助け クルマの運転のお供に「Google マップ」を活用しているユーザー向けにも、大規模なアップデートが実施される。たとえばルート案内を取得し、[経由地を追加]をタップすると、出発前にルート沿いを探索できる。ランドマークや観光スポット、景勝地、飲食店など、ドライブプランを立てるのに役立つだろう。 また、慣れないところでの運転で迷わないように、車線や横断歩道、道路標識などが地図上にわかりやすく表示されるようになる。直前になるまで合流や車線変更に気付かないといった状況を回避できるよう、ナビの利用中に青い線で車線が表示されるようになり、走行すべき車線を正確に把握できる(米国などで提供開始)。 加えて、運転者に情報を提供する方法も拡充されていた。冬場の運転の安全性を向上するため、ルート沿いの天候の乱れ(冠水、除雪されていない道路、視界の悪い道路など)の確認と報告が可能だ(全世界のiOS/Androidアプリ)。 目的地に到着しても、まだナビゲーションの役割は続く。建物と入口を明るく強調表示したり、近くの駐車場や駐車場所のリマインダーを確認したり、車から入口までの徒歩ルートを確認したり、ストリートビューや徒歩のARナビゲーションで向かうべき方向をすばやく確認したりといった改善も盛り込まれている(iOS/Androidアプリ、30以上の大都市圏で順次利用可能)。 ■ イマーシブビュー最大のアップデート イマーシブビューでは、AI、画像、コンピュータービジョンを使用して、スタジアムや公園、ルートの様子などを事前に体験できるほか、訪れる日の天気や交通状況なども確認できるようになる。ブリュッセルや京都、フランクフルトなど、世界150都市で場所のイマーシブビューが利用可能になり、大学のキャンパスなど、新しいカテゴリもサポートされる。 また、ルートのイマーシブビューにも新しい詳細情報が追加されているとのこと。今後は駐車場所のお知らせが新たに追加され、ルート沿いに複雑なカーブなどがある場合にハイライト表示されるようになる。このアップデートは、ルートのイマーシブビューが利用可能なiOS/Androidで順次利用可能となる。
窓の杜,樽井 秀人