ブラックボックス、ブラジルで解析へ アゼル機墜落で事故調発表
カザフスタン西部アクタウ近郊で起きたアゼルバイジャン航空機の墜落で、墜落原因を調べるためカザフ政府が設置した航空事故調査委員会は29日、同機から回収されたフライトレコーダー(ブラックボックス)を解析のためブラジル空軍傘下の航空事故調査・予防センター(CENIPA)に送ると発表した。 事故調はこの決定について、CENIPAからの提案と、調査に参加しているロシア、アゼルバイジャンの両航空当局との協議に基づくものだと説明。また、ブラジルが墜落機の製造国であることも考慮したとした。 一方、プーチン露大統領は29日、アゼルバイジャンのアリエフ大統領と電話会談を行い、今回の墜落について協議した。両首脳の電話会談は28日に続いて2日連続。ペスコフ露大統領報道官の発表をタス通信が伝えた。 墜落を巡ってアリエフ氏は29日、アゼルバイジャン国営テレビのインタビューで、露軍の防空ミサイルの誤射が原因になったとする見方を表明。ロシアに罪を認め、謝罪と賠償、責任者を処罰するよう求めていた。 プーチン氏は28日の電話会談で「ロシア上空で悲劇が起きた」とアリエフ氏に謝罪し、一定のロシアの責任を認めた一方、露軍が誤射した可能性には言及しなかった。 墜落は25日に発生。乗客乗員67人中38人が死亡した。(小野田雄一)