松本若菜、“野上姉弟”以来、佐藤健と15年ぶり共演「ずっと、弟を見守るような感覚」
■“自分からの評価”もモチベーションになる
――本作を観て「自分の体内で細胞たちが健康と命を守るためにこんなにも働いてくれているのか!」と驚きました。本作を通して発見できたことや気付いたことはありますか。 松本若菜:阿部サダヲさん演じる茂が暴飲暴食をすると、茂の体内にいる細胞が酷い目に遭って、細胞たちのいる環境もボロボロになるシーンがありますが、あれを見て“気をつけなくちゃ”と思いました(笑)。飲食物がダイレクトに自分の体に多大な影響を与えるということがわかって、改めて体に取り入れるものを見直すようになりましたね。 ――体のために食べているものはありますか? 松本若菜:最近は甘酒を飲んでいます。4~5か月ほど前に、知人から『甘酒がいいよ』と教えてもらって、毎日欠かさず飲み続けています。 ――どんなことも“続ける”ことは難しかったりしますが、15年以上のキャリアの中で“続けるのが難しい”と感じたことはありましたか? 松本若菜:逃げ出したくなったことや、辞めたいと思ったことは正直あります。でも、そう思うたびに“ご縁あっていただいた役を『松本若菜に演じてもらってよかった』と思ってもらいたい”と気持ちを持ち直して、辞めずに続けることができました。もちろん、途中で逃げていたとしてもそれは決して間違いではありませんが、今があるのは辞めなかったからなんだと最近よく思います。 ――モチベーションになっているのは、どんなことでしょうか? 松本若菜:視聴者のみなさんやスタッフさんからの評価はもちろんですが、自分の評価も大事にしています。“この役をやってよかったな”“この役で新たな一面を出せたな”“自分にもこんなお芝居ができるんだ”と自分で思えた時もモチベーションになります。共演者や監督、スタッフさんに引き出してもらったこともたくさんありますし、15年以上このお仕事を続けてきたからこそできたお芝居もあると思うので、なるべく自信を保つようにしています。 ■途切れないオファーの中で送る、濃密な日々 ――反応をSNSでチェックすることもありますか? 松本若菜:SNSで送っていただいたメッセージは必ず目を通すようにしています。たまに傷つくような厳しい意見を見てしまうこともありますが(笑)、ファンの方々からの感想は純粋にうれしいので全部読ませていただいています。 ――『やんごとなき一族』でのお芝居で大きな注目を集め、今年は『西園寺さんは家事をしない』『わたしの宝物』と2クール連続で主演を務めていらっしゃいます。ご自身の活躍を客観的にご覧になってみていかがですか。 松本若菜:日々信じられない思いです。現場に行くたびに「自分はこの作品に携わっているんだ」「この作品の主演なんだ」とびっくりするというか。前クールの作品を思い出して「(撮影は)3~4年前だっけ?」と感じてしまうぐらい、この1年はすごく濃密でした。 ――生活や環境が変わって驚いたことはありますか? 松本若菜:街で声を掛けられるようになりました。ただ、まだ慣れなくて「私のこと…知ってくださっているんですか…?」とちょっと信じられない気持ちになります(笑)。声をかけていただくのはすごくうれしいです。 ――急に親戚が増えたりしませんでしたか? 松本若菜:(笑)!大丈夫です(笑)。 ――今年も残りわずかですが、来年プライベートでやってみたいことがあれば教えていただけますか。 松本若菜:今年の春に、両親と姉2人で温泉に行ったのですが、すごく楽しかったので来年もみんなでどこかへ出かけたいです。 ――行ってみたい場所はありますか? 松本若菜:両親が私以上に出不精で、今年の春に行ったのも家から車で15分ぐらいのところにある温泉だったんです。だから次は車で1時間ぐらいの場所にある温泉に行きたいです。そしてゆくゆくはもっと遠くに(笑)。 ――来年は松本さんにとってどんな年になりそうですか? 松本若菜:ありがたいことに、来年もまた新しい役を演じさせていただく予定なので、新鮮な松本若菜をお見せできるのではないかなと。ぜひ楽しみにしていただけたらうれしいです。 文/奥村百恵 撮影/山崎美津留