ラリー大好きだけどズボラもしたい…マイチェンしたGR ヤリス8ATが楽しすぎる!(小沢コージ)
【小沢コージ クルマは乗らなきゃ語れない】 GR ヤリス (8DAT 車両価格:¥5,330,000/税込み) 【写真】新型スイフトに初試乗 マイルドハイブリッドはコスパに効く!もはやヤリスガソリン超え? ◇ ◇ ◇ 人の好みは千差万別。一見いなさそうなところにもお客はいるのかもしれない。ってなわけで、今年マイチェンした「公道を走れるラリーカー」ことGR ヤリスに、ユニークな追加グレードが登場した。GR ヤリス8ATだ。正確には“8DAT”(ダイレクトシフトAT)とも言う。 要は今まで6MTしかなかったモータースポーツ向けモデルに、運転がズボラでラクチンな8AT仕様が追加されたのだ。 知らない人のために説明しとくと、そもそもGR ヤリスとは、一見大衆コンパクトハッチのトヨタ ヤリスに似た、公道を走るレーシングカーだ。 ツリ目の顔はまごうことなきヤリスだし、全体のフォルムも似ている。 だが一般向けヤリスとGR ヤリスはほぼ別モノと言っていい。外板はデザインが似てるだけで5ドアが3ドアになってるし、ボンネットもルーフもドアも形状が違うどころか、軽量高剛性なアルミかカーボン樹脂製になっている。
骨格からエンジンからボディパネルまで別物
フロアはリアにクラス上のカローラのパーツを使い、スポット溶接数を増加させた専用構造の少量生産モノだし、なによりエンジンが全然違う。 排気量たった1.6ℓの3気筒ガソリンターボだが、ほぼレーシングユニットとして汎用の約倍の精度で相当な部分が手組され、マイチェン後のピークパワー&トルクは304ps&400Nmとさらに激速化! オマケに駆動システムはトヨタオリジナル開発のスポーツ4WDシステムGR-FOURで、大トルクに耐えられるだけでなく、前後トルク配分をモードによって自在に変えられる。 そもそもWRC(世界ラリー選手権)用のホモロゲーション(認証)用モデルで、これをベースに本気のラリーカーを作るわけだから、骨格からエンジンからボディパネルまで別物なのだ。 価格は500万円前後と高いし、買うのはモータースポーツファンばかりなので、一見6MT仕様さえあれば十分。だがトヨタ GRはあえて8AT、それも変速プログラムや変速スピードがツウ向けの8DATと組み合わせたのだ。