五回、勝ち越しの2点3塁打を放った小園海斗（撮影・松永渉平）

ラグザス「第3回WBSCプレミア12」2次リーグ（21日、日本9－1米国、東京D）宿敵撃破！！　国際大会「ラグザス　presents　第3回WBSCプレミア12」は2次リーグが始まり、1次リーグB組1位の日本がA組2位の米国に9―1で快勝した。小園海斗内野手（24）＝広島＝が五回に勝ち越しの2点三塁打、七回に3ラン、八回に2ランを放って計7打点。チームは国際大会25連勝とした。大会2連覇を狙う日本は22日にベネズエラ、23日に台湾と対戦。2次リーグの上位2チームが24日の決勝に進み、3、4位が同日の3位決定戦に回る。 侍のバットマンが東京ドームに快音と歓声を響かせた。2023年ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）決勝以来の日米決戦で逆転勝ち。2次リーグ白星発進の立役者は、2打席連発を含む3安打7打点と大暴れの小園だ。 「ホームランはあまり打たないタイプ。シーズン中2本しか打てなくて、ここで2本打てたので良かったです」 ヒーローインタビューでは控えめだったが、打席では頼もしい。1─1の五回2死一、三塁で右翼への勝ち越し2点三塁打。さらに七回1死一、二塁で3ラン、八回2死一塁では2打席連発となる2ランを右翼席に突き刺した。プロが参加した主要国際大会（WBC、五輪、プレミア12）で日本選手の1試合7打点は史上最多、同2本塁打は3人目となった。 因縁の一戦だ。初優勝した19年の前回大会では2次リーグで米国に3―4で敗れ、大会唯一の黒星を喫した。今回は9─1の快勝で、その敗戦後から国際大会25連勝とし、連覇に向けて一歩前進。井端監督は「どんどん振っていける。あと3試合期待している」と殊勲の2番打者をたたえ「いいスタートを切ることができた。明日以降も期待してほしい」と、ホームのファンの前で言い切った。 今大会は出場5戦連続安打で打率・417（24打数10安打）。その打棒とともに注目を集めているのが、バットマンやデビルマンに例えられるド派手なアイブラックだ。〝原作者〟は広島で元チームメートだった鈴木誠也（カブス）で、小園は「昔、落書きされたものをかたどった。それで選手が盛り上がればいい」とほほ笑む。前回大会でMVPに輝いた主砲のエキスを受け継ぎ、チームを引っ張っている。 昨秋の「カーネクスト　アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」で代表デビューを飾った〝井端チルドレン〟。吉川（巨人）が負傷で出場辞退したため、シーズン中は就くことがなかった二塁の守備もこなすヒーローは「必死に毎打席、毎試合をやっている」と力を込めた。